(4)本当にたばこを食べたのか?「パンツの中に入れて持ち込んだ」
検察官「錠剤で自殺を図った?」
鈴香被告「はい」
検察官「話によって何錠飲んだか変わっている。いったい何錠飲んだのか?」
鈴香被告「360錠」
検察官「初めて出てきた数字だ。数えたのか?」
鈴香被告「ワンシート10錠だから」
検察官「360と正確に分かるなら、初めからそう答えれば良かったじゃないか」
鈴香被告「…」
検察官「捜査段階で360と言ったことは?」
鈴香被告「ある」
検察官「検事には?」
鈴香被告「警察の方には話したと思う」
検察官「検事も聞いてるはずだが?」
鈴香被告「検事には350と言ったと思う」
検察官「まず200と言って、300錠以上に変わっている」
鈴香被告「200と言ったのは記憶にあるが、検事に言った記憶はない」
検察官「360と覚えていたなら、検事に答えたはずだ」
鈴香被告「大体350とか、大体の数で言ったかも知れない」
検察官「平成18年8月2日の調べで、『300錠以上』と答え、検事から『以前は200錠と答えた』と指摘されていないか?」
鈴香被告「300錠以上で間違いはないと思うが」
検察官「しっかり覚えているなら、何でわざわざ『以上』と言った?」
鈴香被告「そのときの考えまで覚えていない」
検察官「本当に飲んだ?」
鈴香被告「かみ砕いて流した」
検察官「要するに飲んだんでしょ?」
鈴香被告「はい」
検察官「本気で自殺を?」
鈴香被告「はい」
検察官「なぜ○○(実名)から連絡が来たとき『200錠飲んだ』と言ったのか。通報されるでしょう」
鈴香被告「そこまで考えてなかった」
検察官「救急隊員は何もしていない」
鈴香被告「帰ってもらうようサインして、帰ってもらった」
検察官「主治医は、『それだけ飲んで無事であることはあり得ない』と言っている。本当に飲んでいる?」
鈴香被告「飲んだ」
検察官「その後も自傷行為をしているが、本当に死ぬようなけがをしていない」
検察官の指摘に腹を立てたのか、鈴香被告は約30秒間黙り込んだ。しびれを切らした検察側が話し始めようとしたとき、鈴香被告が口を開いた。
鈴香被告「自分ではそういうつもりで行動していた」
検察官「豪憲君を殺した自責の念などと言っているが、留置場でたばこ4本も飲んだと。こんなことを本当にやったというのか?」
鈴香被告「はい」
検察官「全然無事だった?」
鈴香被告「はい」
検察官「留置場は吸殻も含めて必ずチェックするはずだ」
鈴香被告「パンツの中に入れて持ち込んだ」
検察官「(職員が)チェックを怠っていたのか?」
鈴香被告「はい」
検察官「そんなことがあれば、必ず留置記録に出てくる。間違いないのか?」
鈴香被告「はい」
検察官「ボディーソープを3分の1飲んだこともあった?」
鈴香被告「はい」
検察官「体は何ともなかったのか?」
鈴香被告「何ともなかった」