(21)「記憶飛んだ…『彩香どこ』探し回った」

約15分の休憩をはさみ、午後4時20分に法廷は再開された。
検察官「結局、彩香ちゃんが橋から落下してから、尻もちをついていたところまで、忘れてしまったわけ?」
鈴香被告「はい」
検察官「この日、朝から買い物をしたのは覚えている?」
鈴香被告「はい」
検察官「忘れたのは、彩香ちゃんがピカチュウを持って外へ出て行ってから?」
鈴香被告「はい」
検察官「その後の記憶が飛んだ?」
鈴香被告「はい」
検察官「次に記憶が戻ってきたのは、橋で尻もちをついたところ? 車で家に戻ったところ?」
鈴香被告「尻もちのところ」
検察官「その後、早く帰らないと彩香が待っていると思った?」
鈴香被告「はい」
検察官「自分が外で尻もちをついている。だから帰らないと、と思った?」
鈴香被告「はい」
検察官「じゃあ、忘れたのは、ピカチュウを持って彩香ちゃんが出て行ってから尻もちまでだ?」
鈴香被告「はい」
検察官「その後、どう行動しているか確認したい。大沢橋から右に折れて近い道で家に帰って、家を探したが、いなかったね?」
鈴香被告「最初は居間に行った」
検察官「テレビは?」
鈴香被告「テレビと電気はついていた」
検察官「彩香ちゃんがいないと?」
鈴香被告「自分の部屋にいるのかと、部屋へ行った」
検察官「当然いないから『どうした?』となった?」
鈴香被告「まだ外にいるかとも」
検察官「押し入れは?」
鈴香被告「探した」
検察官「彩香ちゃんの部屋の押し入れ?」
鈴香被告「はい」
検察官「あなたの部屋の押し入れは?」
鈴香被告「私の部屋の押し入れには入ってこないから」
検察官「それでも彩香ちゃんがいないから、近所を2件回った? そのときは近所は探さなかったの?」
鈴香被告「家の周りを歩いて一周した」
この後、検察側は近所の住人らの個人名を挙げ、鈴香被告の記憶の確認を行った。
検察官「それから?」
鈴香被告「Aさん、Bさんの家に『うちの彩香がまだ帰っていない』と言いに」
検察官「次にCさんの家?」
鈴香被告「順序ははっきりしない」
検察官「Aさん、Bさん、Cさんの後は?」
鈴香被告「その後ははっきりしない」
検察官「DさんとEさんの所は行った?」
鈴香被告「はい」
検察官「留守だった?」
鈴香被告「その前のCさんも留守」
検察官「Eさんは法廷で証言した人?」
鈴香被告「はい」
検察官「その後○○商店(実名、近所の店)に行った?」
鈴香被告「はい」
検察官「次に実家に電話?」
鈴香被告「はい」
検察官「それで次に(担任の)先生に電話?」
鈴香被告「…」
検察官「あなたが以前に言った順番だとこうなるが?」
鈴香被告「携帯電話を持って車に乗り、公園の中を回ってから、先生に電話したと思う」
検察官「携帯を持って公園を回った?」
鈴香被告「はい」
検察官「実家には車で回りながら電話?」
鈴香被告「いいえ」
検察官「実家に電話してから車に乗った?」
鈴香被告「かける前に車で回った。先に車で、その後に実家に電話」
検察官「まず○○商店に行って、車に乗って、実家に電話し、(担任の)先生に電話の順序?」
鈴香被告「はい」
検察官「FさんとGさんに電話した覚えは?」
鈴香被告「あります。家の前で」
検察官「いつ?」
鈴香被告「実家に電話した後」
検察官「実家に電話の後、どこに?」
鈴香被告「順番は分からないが、FさんとGさんに」
検察官「先生はその後?」
鈴香被告「分からない」
検察官「でも、あなたは少なくと、彩香ちゃんがピカチュウを持って外に出る前と、尻もちをついていた後のことは覚えていると言ったはずだ」
鈴香被告「ただ、探し回るうちに、橋の上にいたことも忘れてしまった」
検察官「(逮捕後の)昨年6月11日くらいから、彩香が行方不明の時の行動を調べで聞かれているが、その翌日の12日には記憶通り話した?」
鈴香被告「いえ…」
検察官「作り事か?」
鈴香被告「『こうだったと思う』というのを話したのだと思う」
検察官「それ以前、一般の人やマスコミに『彩香ちゃんの件も関与しているのでは?』と疑われていたが、そのようなことはないと言っていた?」
鈴香被告「はい」
検察官「それで、当時自分はこういう風に行動したと話した?」
鈴香被告「確か、そうです」
検察官「彩香ちゃんがピカチュウを持って外に出て、いなくなったと知るまでの記憶もないと言った」
鈴香被告「…いえ(聞き取れず)」
検察官「…どうして?」
鈴香被告「自分では寝ていたと思ったから」
検察官「でも、橋の上にいて、車で戻ったのは覚えているはず」
鈴香被告「家の周りを探すうちに忘れた」
検察官「彩香ちゃんが待ってると思って、橋から戻った。そのことを忘れたと」
鈴香被告「はい」