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(7)「過去の作品に未練ない」と言い放つ

被害者の供述調書は、小室被告と“差し”で著作権の譲渡の交渉が進められた場面に移った。この間、同席していたトライバルキックスの社長と木村被告は、主に聞き役に回っていたという。

検察官「小室さんが『資金繰りが苦しく、作曲に集中できない。まとまった融資をしていただけないかと思いました』と話したので、『私は金貸しではないので、融資には応じられません。ただ、著作権の売買には興味があります』と伝えました。すると小室さんは『806曲の著作権はすべて僕にありますから、10億円で買っていただきたい』と要望してきました。私が『小室さんにとって魂じゃないですか』と言ったら、小室さんは『確かに魂です。先輩からも反対されています』と話す一方で、『(前妻による著作権の)差し押さえを早く解除し、前妻とのごたごたした関係を一刻も早くなくしたい』『僕もクリエーター。過去の作品に未練はありません』と言いました」

検察官を見据えたまま、じっと聞き入る小室被告。硬い表情を崩さず、時折まばたきをするのがかろうじて確認できる。この後、被害者と小室被告との会話は前妻との関係に移る。

検察官「私は妊娠中に浮気された小室被告の前妻の思いを察し、『私なら、うんとは言いません。1日でも長く差し押さえして、嫌がらせしてやろうと思います』と話しました。すると小室被告は『前妻とは5億円をキャッシュで払い、差し押さえを解除してもらうことで話はついています』と答えました」

「さらに『806曲の著作権は僕にあります。僕は音楽出版社からインディペンデントしていて、僕の手元に残してあります』『806曲フルセットであることに価値があるんですよ』と続けたのです。著作権を譲り受けられるよう前妻の差し押さえを外すということだったので、私は『分かりました。私のほうですべて買い取りましょう』と応じました」

著作権の譲渡をめぐる交渉はこれで終了。その後は交渉に要した4倍ほどの時間の間、雑談が交わされたという。被害者がそのときの心境を語っている。

検察官「小室被告は『30分しか時間が取れない』と言っていたのに、雑談に何倍もの時間をつくってくれたことに感謝しました。

「最後に確認しておきたいことを聞かれたので、『(差し押さえのない)きれいな形で著作権を譲渡していただけるのですね』と念を押しました。すると、『僕も世間で名の売れた男。逃げも隠れもしません』という答えでした」

⇒(8)「世界に1つ」と曲をプレゼント その名は“ディペンデント”」