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(20)「遺体の写真、見たーい」とねだった鈴香被告

腰の痛みを訴える鈴香被告の取り調べを続行した警察を批判した弁護側が次に取り上げたのは、豪憲君の遺体写真をめぐる経緯だ。

弁護側は、写真を見たがる鈴香被告の言動を、捜査報告書に記載しなかったことを非難したが、証人の女性警察官は「猟奇的な一面があると感じた」と証言した。

皮肉にも、鈴香被告の「異常性」を強調する材料となってしまった。

鈴香被告はこの日、証人尋問に先立ち行われた被告人質問で、弁護側に「ウソの自白調書にサインをしてしまった一番の原因」を問われ、「やっぱり、豪憲君の遺体の写真を見せられたこと」と答え、この写真に大きなショックを受けことを強調した。

また、写真を見たことを刑事に口止めされていたと話した。しかし証人の女性警察官によれば、鈴香被告は好んで豪憲君や彩香ちゃんの遺体写真を見たがっていたといい、遺体の写真をめぐっての被告の様子が180度異なっている。

弁護人「被告人は豪憲君の遺体写真を見たいと言っていたというが?」

証人「よく言っていた覚えがある」

弁護人「被告人はなんで写真を見たいと言ったのか?」

証人「(鈴香被告が)『豪憲君の遺体には虫がたかっている』という話を聞いたため。自分のしたことを認識するため、という意味合いを感じた」

これに対して弁護側は、県警が鈴香被告のこの言動を捜査報告書に記載していないことを指摘。「最近になって、この遺体写真のことを(法廷で)言うことを思いついたのではないか?」と追及した。しかし、証人はこう続けた。

証人「被告人は遺体写真にすごく興味を示していました。甘えたような声で『遺体の写真、見た〜い』と言ってきたこともあります」

一方、検察側はこの証言こそが鈴香被告の異常性を裏付ける材料として、勢いに乗る。

検察官「あなたは、遺体の写真を何度も見せてくれという被告人、それも、時々ふざけながらいう被告人のことをどう思った?」

証人「なぜ自分が殺した人の死体を見たがるのか、理解できなかった。被告人には猟奇的な面があるのかな、と思った」

証人は彩香ちゃん死亡直後から、再捜査を求めて能代署に来訪する鈴香被告の対応を担当。鈴香被告は「○○さん(証人)とはけんかもしたが、自分の話をちゃんと聞いてくれた。○○さんは好きだ」と涙を流したという。

しかし、鈴香被告は被告人質問で、証人について「悪い印象を持っていた」とし、公判中も感情のないまなざしで証人を見つめ続けた。

裁判長から公判の終了を告げられると、鈴香被告は少し疲れた様子を見せながらも、静かに退廷した。裁判長には軽く礼をしたものの、豪憲君の遺族や自分の母親らが座る傍聴席には目もくれずに立ち去った。

次回公判は22日午前10時半から、取り調べを行った警察官や検察官などを証人として尋問が行われる予定だ。

⇒第9回公判