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(19)女性警察官は鈴香被告の背中をさすり、手を握った

女性警察官に対し、弁護側の証人尋問が続く。

弁護側の“追及”の主眼は、彩香ちゃんの事件の際の警察の対応についてだ。鈴香被告や、被告の母親に誠意を持って対応していなかったこと、捜査の不足や思い込みのために解決が遅れた可能性があることなどを明らかにしようと試みた。

弁護人「鈴香被告や被告の母親から『事故だと報道されている。調べているのか、聞き込みをやっているのか』などと訴えられていたのに、『事件・事故の両面から捜査している』の一言だけで終わらせていたのか?」

証人「具体的に何と説明したかまでは覚えていないが、両面で捜査しているというようなことは説明した」

弁護人「それ以上は説明しなかったのか?」

証人「何度も対応しているので、どの時に何と言って対応したかまでは覚えていない」

弁護側は、豪憲君の事件が起こる前から、警察は鈴香被告を被疑者の可能性があると見ていたかについても確認した。

弁護人「報道発表もしているが、4月11日、当時、彩香ちゃんが落ちたとみられていた河原の説明をして、捜査員の規模も80人から20人に縮小している。さらに、鈴香被告の『返してほしい』という要求に対し、彩香ちゃんの衣服を事件の約1カ月後の5月3日に返してしまっている。鈴香被告を被疑者の可能性があると考えていたのか?」

証人「考えていた。だから、服を返してほしいと言われても断り続けていた」

弁護人「5月3日の時点で、事件性はないとみたから衣服を返したんじゃないのか?」

証人「違う」

その後、質問は鈴香被告に対する取り調べの内容に移った。鈴香被告が心を許し、甘えた仕草なども見せていたという女性警察官。休憩時間にこの女性警察官と雑談を交わし、鈴香被告は豪憲君を殺した犯人として当時の交際相手の名前を挙げるが、弁護側は『休憩中の違法な捜査』と指摘した。

弁護人「6月4日の任意同行で、夜の休憩にあなたは立ち会っている。休憩中に、鈴香被告から話しかけてきたのか?」

証人「はい」

弁護人「身の上話をしたようだが、豪憲君については鈴香被告は『あやめていない』と言っている。そこであなたが『じゃあ誰?』と聞くと、鈴香被告は『私にメールをくれた人』といって、メールを見せた。休憩中に取り調べをしていいという許可は出ていたのか?」

証人「いいえ」

弁護人「こういう話をして、休憩といえるのだろうか?」

証人「…」

その後、女性警察官は鈴香被告の取り調べにも立ち会っている。鈴香被告は重要な供述をする際、肩をふるわせたり、手を握ったりして落ち着かせていたが、弁護側はその女性警察官の対応について『身体接触は任意性を疑わせる行為では』と厳しく追及した。

弁護人「被疑者の背中をさすったり、手を握ったりしたことは、ほかの事件でもあったのか?」

証人「記憶にない」

弁護人「身体接触は、任意性を疑わせるとは思わなかったのか?」

証人「思った」

弁護人「どうして(任意性を疑わせるようなことはするなという)上司の注意に背くようなことをしたのか?」

証人「注意に反しているとは思わなかった。鈴香被告は私に甘える仕草をしていたので、供述の苦しい時に背中をさすって応じてあげた」

弁護人「『思い出しなさい』と言って、『苦しい、嫌だ』と言って机に突っ伏した鈴香被告の背中をさすったと調書に書いてある。これは明確な供述拒否だったのではないか?」

証人「調書には、そういうことが1回しかなかったように書かれているが、鈴香被告は苦しい供述をするときはいつも『怖い』と言っていたので、そうは思わない」

弁護人「背中をさするという接触をしながらの取り調べは、あとで任意性の問題が起こるとは考えなかったのか」

証人「背中を強く叩いたりすれば、任意性に問題が出たと思うが、鈴香被告から手を伸ばしてきたり、震えたりしていたので、そこまで問題があるとは考えなかった」

取り調べでは任意性に問題はなかったとする女性警察官に対し、弁護人は「あなたはその時は、被害者支援ではなく取調官だった。それでもそういう主張をするのか」と詰め寄った。

だが、女性警察官はきっぱりと「はい」と答え、正当だと主張した。

⇒(20)「遺体の写真、見たーい」とねだった鈴香被告