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(1)「今日は検事さん来ないの? 寂しい」

秋田連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、畠山鈴香被告(34)の第8回公判が12日午前10時、秋田地裁(藤井俊郎裁判長)で開廷した。

前回で終わりきらなかった被告人質問が、引き続き行われる今公判。いつものように、軽く頭を下げながら入廷した鈴香被告は白地に黒の縦じまシャツと、黒のジャケット、黒のズボン、ピンクのサンダル姿。左手の検察官が立ち上がり、「特に断りのない限り、平成18年のことですので」と注釈を入れてから質問を始める。

検察官「取り調べのことについて聞く。あなたは長時間取り調べを行われてつらかったと言っているね?」

鈴香被告「はい」

検察官「検事や警察官に『休みたい』と言ってもなかなか休ませてくれなかったと?」

鈴香被告「はい」

検察官「でも、留置記録をみてみると、あなたが休みたいと申し出て、取り調べを中断したという記録が頻繁にある。本当に体がつらくて、取り調べがつらかったなどということはあったのか?」

鈴香被告「ありました」

検察官「留置記録には、体調が悪くて房に入れたと何回もある。どれくらいの頻度で休みたいと言っていたのか?」

鈴香被告「1日に何回もということはない。1日中休みなく(調べが)行われていたので」

検察官「実際の留置記録によると、頻繁に中断している。検事調べでも、あなたの申し出で休んだことがあるが、調べの行われた(秋田市内の)検察庁から(留置されている)能代署に帰る途中の車の中で、『もう治った』などと言っている。実際に6月29、30日、7月1日も連日体調不良のため、休ませるとか、中断とか、延期とかしている。あなたの言うようなことはない。むしろあなたが申し出ないときも、こちらから休ませることもあったようだが?」

鈴香被告「いや。私は休ませてもらった記憶はない」

検察官「ほんとにないのか?」

鈴香被告「ないというのは、すぐに休ませてくれないということ」

検察官「これで、あなたの発言が実際とは違うことが分かると思うが。あなたはこのほかにも『やだー』とか『取り調べないとか言ってたから、寝る気マンマンだったのに』などと言っている。7月16日には『接見ないなら、早く取り調べをやってほしい』とか、『調べがない日は何をやっていいかわからない』とか、7月17日は『お呼びがかからない。放っておかれっぱなし』とか。7月3日には『今日は検事さんが来ないんですか。寂しい気がする』とか、7月22日には『(調べがないから)私、捨てられたのかな』『逆に寂しい』とか。こういうのが何回も出ている。とても苦しんでいたようには見えない。本当にいやでいやで仕方がない、そういう状況だったのか?」

鈴香被告の口調をまねながら、再現してみせる検事。

鈴香被告「はい」

検察官「じゃあ、なんでこんなこと言ったのか?」

鈴香被告「『今日は休み』とか言ってくれていたのに、実際は休みじゃなかったので…」

検察官「そこはいいけど、お呼びがかからないとか、捨てられたとか、寂しいとかは?」

鈴香被告「『何時に始まる』と聞いていたのに待たされたりしたので、そういう話をした」

検察官「それにしてもおかしい。調べがないと、何をやっていいか分からないというのは?」

鈴香被告「そういう(調べがない)日がなかったので、正直うれしいという気持ちもあったが、結局調べがあって、その日も調べられた」

検察側の質問に対して、答えにならない答えを続ける鈴香被告。

検察官「接見がないなら調べを早くしてほしいというのは?」

鈴香被告「たばこが吸いたかったからかもしれない」

検察官「確かに、そういう発言はしているみたいだ。検察の調べでは、たばこが吸えないと言っていたみたいだ。今は吸っているのか」

鈴香被告「拘置所では吸えないんです」

検察官「確かに、拘置所では吸えなくなるということを気にしているようだった。では、別のことを聞く。弁護士に話していたことを確認する。刑事に『検事にこの調書を使わないでくれといえば使わないでくれる』といわれたそうだが、これはいつのことだったのか?」

鈴香被告「短い調書のときだったと思う。『殺し』という言葉を抜かしてほしいと言ったときだったと思う」

⇒(2)「理由はそれだけ?」裁判長いぶかる