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(5)「いまも豪憲を利用している!」

米山豪憲君の父、勝弘さんは、鈴香被告が出した手紙についての証言を続ける。鈴香被告は聞いているのかいないのか、目を閉じたままだ。

検察官「平成19年8月17日付で、自殺を図った直前に手紙を書いたというが?」

証人「その手紙は届いていない。おそらく、弁護士と相談して出してよいものだけを送っている。被告は人の気持ちをわからないから、送れない内容だったのだと思う」

検察官「平成18年9月17日付の手紙では、『私は本当に火葬や葬儀に参列したかった。偽装でなく本当の気持ちだ』と書いてあるが、どう思ったか?」

証人「豪憲をあれだけひどく惨殺しておきながら、火葬? 葬儀?」

当時のことを思いだしながら、感情の高ぶりを押さえられない証人。悔しい気持ちが口調ににじみ出る。

検察官「手紙では、当時は自分が疑われているとは知らなかった、と言っているが?」

証人「自分が疑われていると知っていて、偽装工作だと思う」

検察官「ほとんど平仮名だけの手紙も見たか?」

証人「自分が殺した豪憲を自分の刑を軽くするために、死んでからも利用している。許すことはできない」

検察官「謝ることしかできないとも言っているが?」

証人「子供の考えだったら人を絞め殺せるのか? 何を言いたいかさっぱりわからない。自分でこんなひどいことをしておきながら、それこそサル芝居の台本だ」

検察官「12月11日に長い手紙が来た。あなたの著作を読んで書いたようだが、著作に被告は『3度の食事をして寝ているだろう』とあるのに対して、『食べる量が減り、眠れない』などと書いてある。どう思ったか?」

証人「これも言い訳。弁解でしょうね」

検察官「『被告は弁護士から渡されたメモを読んでいた』というのに対しては、『そのメモは弁護士が自分の言葉をプリントしたもの』と書いてきた」

証人「被告は一つ一つ弁解する」

検察官「鈴香被告が死のうと思ったことについては?」

証人「いろいろな人が証言しているが、傷はかすり傷。タオルも本気ではやっていない。薬も何錠というのがその都度変わり、一貫性がない。自殺をしたというのも狂言。パフォーマンスだろう」

検察官「手紙では『自殺を図った』と書きながら、『死ねば楽になるが、米山さんが怒りや憎しみをぶつける相手がいなくなる』と書かれている。どう思ったか?」

証人「被告は自分が死刑になるのを相当恐れている。死刑にしないでくださいと言っているようにしか思えない。豪憲を殺しておきながら、自分はのうのうと生きていける世の中ではいけない。私どもは死刑を求める」

検察官「被告は死ねば楽になると言っているが?」

証人「これほどの罪を犯しながら、楽になるとは思えない。私たちは豪憲に声をかけることはできない。それなのに、被告は具合が悪いと休んでいる。被告が生きていること自体が許せない。絶対に許すことができない。生きていることだけで苦痛を感じる」

検察官「少しでも反省しているとは?」

証人「まったく思わない」

激しい遺族感情をあらわにした証人の言葉にも、鈴香被告は目を閉じたままだった。

⇒(6)驚愕「鈴香の日記」