×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

Free Space

(8)「お願いだから部屋の前にいて」…室内には血痕、廊下にはピアス留め具

事件発生当初「神隠しにあったのか?」とも報じられた東城瑠理香さん殺害事件。同居していた姉が自宅に帰ってきたものの、部屋にいるはずの瑠理香さんはいなかった。検察官はマンションの防犯ビデオに映った動画や、警察が実況見分で撮影した写真を大型テレビに写し出しながら、当時の様子を再確認している。

画面は、瑠理香さんらや星島貴徳被告が住んでいたマンション9階と8階の途中の踊り場から撮影した写真が、法廷の大型テレビに映し出されている。

検察官「(探している最中に)瑠理香さんを見かけましたか?」

証人「見ませんでした。(探すために)いろんなところを見て、1階まで降りました」

検察官「何を考えましたか」

証人「『なぜいないんだろう』と思いました」

検察官「1階を見てどう思いましたか?」

証人「車があるので、連れ去られているかもと思いました」

大型テレビにはマンションの防犯ビデオの動画が映っている。事件当日の昨年4月18日午後9時7、8分ごろ、白いコートを着た姉がマンションの1階で瑠理香さんを探している姿が映し出される。

検察官「車の中をのぞいていたのですか?」

証人「はい。いませんでした」

検察官「どうしていると思いましたか?」

証人「『(探している間に)家の前で待っているのか』と思いました。(戻る際のエレベーターでは)『お願いだから、部屋の前にいてくれ』と思いました」

姉は当時の悲痛な心情を吐露した。ただ、すぐには110番通報せずに、自分でマンション内を見回った。

検察官「110番通報は?」

証人「考えましたが、しませんでした。救急車をタクシー代わりに使っているという話をテレビで聞いたことがあり、『そうしちゃいけない』と思いました。『もしかしたら、ごみステーションにいるかもしれない』と思いました」

午後9時13分、姉がマンションのゴミ捨て場で瑠理香さんを探す防犯ビデオの映像が映し出される。検察官は立って質問を続ける。

検察官「(東城さんは)ゴミ捨て場にいましたか」

証人「いませんでした」

大型テレビの映像は、午後9時15分、自宅に戻ろうとする姉がエレベーターから降りる映像に切り替わった。その後、自宅玄関の写真が映し出された。

検察官「部屋に戻ってからは?」

証人「電灯をつけました。左側の壁に血が付いていました」

検察官「コンタクトレンズはしてましたか?」

証人「していなかったので、じっくり座ってみました。血を見て『すごくやばい』と思い、警察に電話しました。『殴られて車で連れ去られた』と思いました」

検察官「110番通報は午後9時16分ですね」

証人「はい」

検察官「洋室の電灯をつけると、室内はどうでしたか?」

証人「『L25』の雑誌に血がついていました。タオルも半分に切れていました」

『L25』は、毎週木曜日に発行される女性向けの無料雑誌のことだ。大型テレビの映像は、同誌に続いて、現場に残された縦長の白いタオルの切れ端に切り替わる。

検察官「110番して、警察官からは、どんな指示がありましたか」

証人「『チャイムが鳴っても警察と分かるまでドアを開けないで』と言われました」

検察官「カギをかけにいきましたか」

証人「はい。洗濯機のスペースの扉に血が点々とついていました」

再び大型テレビの映像がかわる。洗濯機置き場には茶色い扉があり、血が点々とついている。

検察官「どう思いましたか?」

証人「『(瑠理香さんは)必死に抵抗して頑張った』と思いました。警察が来るまで長く感じました。『私も頑張らなきゃ。早く見つけて助けてあげたい』と思いました」

続いて、検察官は、姉が両親それぞれに電話した状況を確認した。大型テレビには、通話記録の書類が映し出されている。

検察官「父親に電話したのは午後9時25分ですね」

証人「はい。『今から来てくれないか』と言うと、『大丈夫。今から行くから待ってなさい』と言われました。(その後は)部屋の中をウロチョロしていました」

午後9時27分、警視庁深川署の捜査員がマンションロビーに到着した様子が大型テレビに映し出される。

検察官「連絡してから10分ぐらいで警察は来ましたが、長く感じたということですね」

証人「はい」

検察官「(その後に電話した)母親は何と言っていましたか?」

証人「『大丈夫。今から行くから待っていなさい』と言いました」

大型テレビの映像は、警察が実況見分をしている状況の再現に移った。姉は、自宅の包丁やピンクのジャージーがなくなっていたことや、玄関近くにある室内の廊下にピアスの留め具が落ちていたことを証言し、こう続けた。

証人「タイルとタイルの間(接続部分)に血がありました。『おかしい。誰かが血をふき取った』と思いました。生クリーム状のものもついており、チョコバナナの生クリームだと思いました」

大型テレビの映像は、共用スペースの廊下に落ちていたピアスの写真に切り替わる。

検察官「これは瑠理香さんのピアスですか」

証人「はい」

検察官「瑠理香さんの体の特徴を聞きます。おへそにピアスをしていましたか?」

証人「はい」

検察官「おへそにピアスをすると、おへそはどうなりますか」

証人「おへそが隠れます」

検察官「どこで見ましたか」

証人「いつも一緒にお風呂に入っていたので、お風呂でみました」

検察官「ピアスの飾りは誰がつくったものですか」

証人「ビーズで私が作りました」

大型テレビに在りし日の瑠理香さんの写真が映し出される。右の足首には、小さなチョウチョのタトゥーがついている。

検察官「瑠理香さんはタトゥーをしていましたか?」

証人「はい」

検察官「どこにしていましたか?」

証人「右足首と右耳の後ろです」

もう1枚、ディズニーランドで瑠理香さんと妹が一緒に映っている写真が大型テレビに示される。

検察官「右耳の後ろのタトゥーも映っていますね」

証人「はい」

検察官「勤めに行くときはどうしていたのですか」

証人「ファンデーションで隠して、上から絆創膏を張っていました」

実況見分についての確認作業は終了した。休憩時間の後、午後1時半からはいよいよ被告人質問が始まる予定だ。

⇒(9)最初の骨片発見はコンビニ前マンホール 被告宅からは次々血痕、DNA