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(13)嗚呼地獄…なぜ離れられず、仕事変えられなかったか

検察官に続き、弁護人が咲被告に質問する。

弁護人「自殺しようと考えていたのはどの時点まで?」

咲被告「家に入るときまで」

弁護人「金づちで叩いたときは?」

咲被告「…」

弁護人「(犯行が)終わった後は怖くなって自殺する気はなくなった?」

咲被告「はい」

弁護人「それで裏口から逃げた?」

咲被告「はい」

弁護人「今、事件を振り返って時間を戻せるとしたらいつに戻りたい?」

咲被告は声を震わせ、ハンカチで涙をぬぐう。

咲被告「犯行する前の、(夫と娘と)3人でスーパーで買い物していたとき」

弁護人「こんなことしなければよかった?」

咲被告「はい」

一方で検査側は、計画性を浮き上がらせようと追加で質問する。

検察官「事件直前に軍手をつけているが、どうして?」

咲被告「指紋がつかないようにするため」

続いて裁判官が質問。咲被告の行動パターンについて問いただす。

裁判官「何か行動を起こすときには思い立ったらすぐにやるほう? 考えてからする?」

咲被告「計画するときもあるし、しないときもある」

裁判官「24日に殺そうと思って、(翌日の10月25日に)金づちを購入しているが、すぐに実行に移していないのはどうして?」

咲被告「なかなかできなくて…」

裁判官「被害者を殺害すればどうなると思った?」

咲被告「嫌がらせされることもなくなる…」

裁判官「11月7日は表札を(タンスの中から)見つけてすぐに実行しているが?」

咲被告「自分の中の気持ちが抑えられなくて」

裁判官「10月と11月のときとで気持ちに違いはあったのか?」

咲被告「表札を見つけたときは『許せない』と思った」

裁判官「社会復帰した後は家族とどうしていきたい?」

咲被告「考えていない」

裁判官「将来のことは考えられない?」

咲被告「はい」

最後に裁判長が、咲被告に傍聴席を見渡すように促す。ゆっくりと振り返る咲被告。目は涙ではれぼったい。

裁判長「知っている人がいたと思うが、どんな人がいた?」

体を震わせ明らかに動揺する咲被告から、嗚咽(おえつ)が漏れる。

咲被告「自分の両親と主人の母親…」

裁判長「今回の動機は(絵里子さんからの嫌がらせから)元の生活に戻りたいということのようだが、それでいいか?」

咲被告「はい」

裁判長「同居していたからこうした事件が起きたが、(絵里子さんから離れて)遠くへ住むとか仕事を変えるとかは考えなかった?」

咲被告「娘を主人の母が可愛がってくれていて、遠くへ行っちゃうと顔を見せられなくなってしまうので…近くへ引っ越した」

傍聴席の親族も泣き崩れた。

裁判長「被害者と接触があったから今回の事件が起きたが、相談をすることはできなかったか?」

咲被告「しなかった」

裁判長「今では他の解決法があったということはわかっているね?」

咲被告「はい」

裁判長「償いが済めば家族とどうしていきたいか?」

咲被告「償いが済むことがないので、償い続けなければならない」

裁判長「法律的に責任を果たした後も、気持ちとして一生償い続けるということか?」

咲被告「はい」

検察側、弁護側の立証はこの日で終了。次回の第3回公判は3月18日に開かれ、遺族の意見陳述と検察側の論告求刑、弁護側の最終弁論が行われる予定だ。

⇒第3回公判