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(10)「殺害調書」の内容訂正できず ペンで自らの手突き刺す

彩香ちゃんを突き落とした場所を特定するため、地図を提示しながらの取り調べに関し、弁護側は刑事と鈴香被告とのやり取りを質問。

弁護人「刑事は『あっといっただろ』という前に、何かいったのではないか?」

鈴香被告「はい、『このページか、このページか』といわれた」

弁護人「それで、あなたが『あっ』と言ったら何と言ったのか?」

鈴香被告「『このページだな』といわれ、黙っていようと思ったけど、『思いだせ、言葉にできないなら指でさせ』といわれた」

弁護人「(両手をつかんでいた)刑事は?」

鈴香被告「手をはずしてくれた」

弁護人「それであなたはどうした?」

鈴香被告「大沢橋を指した」

弁護人「刑事は何と話したのか?」

鈴香被告「『ここで間違いないんだな』と…」

弁護人「いや、何が『ここで』なのか」

弁護側は少し焦った様子で質問。

鈴香被告「『彩香と別れたのはここで間違えないんだな』といわれた」

弁護人「あなたが最初に思いだしたことは?」

鈴香被告「彩香と2人でいたこと」

弁護人「それまでは(彩香ちゃんの事件に関しては)思いだしていなかったのか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「調書には、『欄干にかけていたあなたの手がはずれて、彩香ちゃんが落ちた』とあるが、どうしてこんな調書になっているのか?」

鈴香被告「混乱していて覚えていないが、(彩香の事件を)思いだしてすぐに作られた調書だからだと思う」

弁護人「『尻もちをついた』とも書いてあるが、そうなのか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「調書に署名、指印したことは覚えているか?」

鈴香被告「覚えている」

弁護人「あなたの精神状態は?」

鈴香被告「泣きわめいて、パニックだった」

弁護人「記憶は?」

鈴香被告「記憶もあまりない。(事件のことを)思いだしたばっかりだったので」

弁護人「事件のことを思いだして、彩香ちゃんの事件にかかわっていたということに気づいたときの感情は?」

鈴香被告「信じられなかった。自分がそこにいたことが、信じられなかった」

弁護人「それは、午後の取り調べでの出来事でしたね。夕方に弁護人との接見はあったのか?」

鈴香被告「いいえ」

弁護人「夜に検事の調べがあった。それは覚えているか?」

鈴香被告「あまりよく覚えていない」

弁護人「このとき、調書に署名している。認識はあったか?」

鈴香被告「当時はなかった」

弁護人「2時間半、取り調べを受けているが、覚えているか?」

鈴香被告「時間の感覚がなく、覚えていない」

弁護人「調書の冒頭に『手にかけるとは、殺すことです』と書いてあるが、どういう意味で書いたのか?」

鈴香被告「自分がかかわっていたという意味で書いたのだと思う」

弁護人「『殺す』という表現がいやだったからなのか?」

鈴香被告「いいえ」

弁護人「なぜ署名したのか?」

鈴香被告「はっきり覚えていない」

弁護人「彩香ちゃんを殺したのは自分だと自覚していたか?」

鈴香被告「いいえ」

弁護人「その時の感情は?」

鈴香被告「すごく感情が高ぶっていて、泣きっぱなしだった」

弁護人「ここにも(調書に)刑事が手を握ったと書いてあるが、覚えているか?」

鈴香被告「いいえ」

弁護人「次の日の7月7日の調書で彩香ちゃんを突き落としたことが書かれているが、ほかに『かつて、彩香ちゃんが邪魔で、車が突っ込んでいなくなればいいのにと思ったと友人にメールした』ということも書かれている。署名したか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「認識通りの調書か?」

鈴香被告「いいえ。突き落としたというのが違っていると思ったのと、事実関係を話しているのに、昔のメールの話が出てくるのが変だと思ったので、訂正を求めた」

弁護人「訂正を申し入れたら、何と言われたのか?」

鈴香被告「刑事さんに『検事さんに、この調書を使わないでくれといえば証拠には使われないから』と言われた」

弁護人「前の日の調書に関することで、何か言われたことは?」

鈴香被告「『前の日の検事さんの調書にはサインしただろう、殺害したという意味の調書にサインしただろう、だったら警察の調書にもサインするべきだ』と言われた」

弁護人「それで、(その時に初めて)前の日に『殺害した』という調書にサインしたことに気づいたのか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「それを知ってどう感じたか?」

鈴香被告「ショックだった」

弁護人「刑事にはさらに何か言われたか?」

鈴香被告「よく覚えていないです」

弁護人「もう無駄だからとかは?」

弁護側はフォローする形で質問。

鈴香被告「言われた」

弁護人「今さら、もう無駄だとか言われた?」

鈴香被告「はい」

弁護人「それで署名をすることにしたのか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「署名をする前に何かしなかったか?」

鈴香被告「机の上のボールペンを取って、左の腕に2回突き刺した」

弁護人「どうして2回突き刺したのか?」

鈴香被告「訂正の申し入れをしても受けてくれなくて、抗議の意味でボールペンを突き刺した」

弁護人「(調書の)読み聞かせの最中か?」

鈴香被告「はい」

そこで、弁護側が撮影した鈴香被告の左腕の写真を提示し、傷跡を確認した。

⇒(11)「そうかなと思って…」調書に署名