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(2)検察、鑑定は「全く信用できない」

検察側は、彩香ちゃんを橋の上から落とした後の鈴香被告の行動の不自然さについて指摘する。弁護側は一時的に前後の記憶を失ったと主張してきたが、検察側は、実家や友人に『彩香がいなくなった』と電話をかけた後で、鈴香被告が近所を探し回ったとみられることが不自然であるというのだ。

検察官「(橋に彩香ちゃんと2人でいる)直前の姿が認められたのは(平成18年4月9日)午後6時45分ごろ。6時57分に友人に『行方不明だ』と電話をし、6時59分には友人にも電話をしている。近所を訪ねるのは7時前後以降とみられ、電話の後に探し歩いたのは明らかに不自然。当時は『彩香ちゃんの自転車があり、遠くに行っていない』と話しており、まずは近所を確認し、それから電話するのが自然だ」

鈴香被告は正面に立つ検察官の方を見据えている。

検察官「必死で探したかのように装っているが、行動は証拠隠滅工作であることを如実に示している」

検察側は、鈴香被告が彩香ちゃんの転落直後、『河原で石ころを集めるのが好きだった。川さ行ったのでは』と巡査長に言っていたとされるが、公判でこの発言を否定したことを指摘。さらに、彩香ちゃんがいなくなった直後、鈴香被告が同級生の母親に『何も言わずに出かけた』と説明していたのに、その後、『おもちゃを見せに行った』と大きく変わったことを述べた。そして、こうまとめた。

検察官「著しい変遷があり、場当たり的なうそと推認される。懸命に探す母の行動としては不自然で、合理的な説明がつかない」

論告は、鈴香被告に対して実施された精神鑑定結果に対する反論へ。鑑定では、彩香ちゃん事件の前後に、短時間だが『重篤な健忘』があったなどと認定していた。

検察官「自らが落とした事実だけでなく、大沢橋(犯行現場)まで出向いたことも忘れるとは極めて異常な事態。事実なら当然、周囲に必死に訴えるはずだが、被告は一切していない。健忘とは相いれず、明白に自覚した偽装工作としか説明がつかない」

検察側はさらに、鑑定結果への疑念をストレートに述べる。

検察官「『(親が子供を殺すのは)無理心中と考えるのが常識』と、(鑑定医は)何の証拠もなく、無理心中未遂と決め付けていたが、明らかに多くの関係証拠を見落とし無視している。明らかに誤った鑑定結果で、全く信用できない」

『明らかに』を連発し、鑑定の信用性を根底から否定する検察官。言葉には力がこもっていた。

⇒(3)自白の任意性に自信「迫真性にあふれている」