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(11)近隣住民らは「世論に迎合」 ネグレクトは「決めつけ」

午後3時15分に法廷が再開。もう1人の弁護人が立ち上がり、最終弁論を読み上げを始めた。

弁護人「彩香ちゃん殺害に動機が存在しないことから述べたい。彩香ちゃんの育児を放棄していたという近隣住民、担任らの証言はあまりに変遷しており、一面的に被告を見ている。2人殺害への悪感情から、批判的な世論に迎合していた」

弁護側は、検察側の「彩香ちゃんの存在を日頃から邪魔に感じて、潜在的殺意まで高まっていた」という主張を、真っ向から否定した。

弁護人「服などが汚れていたということについてだが、被告の母によると、彩香ちゃんは気に入った服をいつまでも着る子供だった。被告がランドセルの横に彩香ちゃんの洋服を置いても、彩香ちゃんが自分の意志で古い服を着ていたことがあり、ネグレクトと決めつけることは筋違い」

「コートの汚れに関する証言も捜査段階では『水たまりに落ちたような』だったが、公判で『ドブに落ちたような』に変わっており、信用性は薄い。『被告がだらしない』という偏見によるものだ」

弁護側は、検察側が「虐待があった」とする根拠となった証言をひとつひとつ取り上げながら、反論を続ける。再び傍聴席に戻った鈴香被告の母親は聞こえづらいのか、体を左にひねりながら、右耳を弁護側のほうに向ける。

弁護人「『頭がベタベタしていた』ということだが、被告の母によると、彩香ちゃんはお風呂に入っても頭を洗った振りをして出てきて、髪が油っぽいこともあった。これは彩香ちゃんの性格の問題であり、すべて被告のせいにして、ネグレクトにすべきではない」

「食事については、睡眠薬の影響で朝は起きれないので、買い置きしたパンなどを用意していた。用意したパンなどを食べなかったということも考えられる。カップラーメンやポテトチップスを買って食べていたということだが、小遣いで好きな物を食べていたと考えられる」

「健康診断でも、彩香ちゃんは問題にならなかった。平成18年1月まで被告らは実家で食事を食べていたが、その3カ月後の4月、体重の減少は認められなかった。遺体も、年齢相応の体重だった。食事を与えていないということではなく、食事の質の問題であれば、ネグレクトとはいえない」

さらに弁護側は検察側の「鈴香被告が怒り、暴力をふるった」という主張を、突き崩そうと試みる。

弁護人「近隣住民は彩香ちゃんの「ごめんなさい、ごめんなさい」という声を聞いたというが、公判段階になってから証言しており、偏見による誇張といえる」

「『物が倒れるような音や、泣き声が週1、2回聞こえた』という証言もあるが、それほどなら彩香ちゃんの体にアザもできるが、体育で痕跡は見つかっていない。遺体に傷もなかった。家の壁や床の傷も警察の捜査でも見つかっていない。これらの証言には信用性がない」

⇒(12)「不良だけど、だらしない程度」弁護側、必死の擁護