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(9)「真っ黒な卵焼きが大好き」彩香ちゃん

鈴香被告の母親に対する検察側の反対尋問が続く。「いつも服が汚れていた」「お風呂に入っていないようで、髪がにおった」などと周囲からうわさされていた彩香ちゃん。検察官は鈴香被告と彩香ちゃんが過ごした、秋田県藤里町の家での暮らしについて質問した。

検察官「藤里の家で、(鈴香被告と彩香ちゃんが)どういう暮らしをしているかは知らなかった?」

証人「いえ。夜は(証人の)家でご飯を食べていましたから」

検察官「藤里の家で、被告人が彩香ちゃんにどいういう食事を与えていたか知っている?」

証人「朝ご飯は買い置きのパンとか、前の日のおにぎりとか…」

検察官「いろんな料理を作っていたとは聞いていない?」

証人「(彩香ちゃんは)『お母さんの真っ黒な卵焼きが大好き』と言っていた」

検察官「どうして被告人は毎日、あなたの家でご飯を食べていたのか? 彩香ちゃんがあなたの家でご飯をよく食べるのは、藤里であんまり食べていなかったからでは?」

証人「違います。藤里には、こっちからお米を持っていって食べさせていた」

「まともに家事をしない母親」を強調したい検察側は、お風呂についても質問する。

検察官「彩香ちゃんはあまりお風呂が好きではないのか?」

証人「好きじゃないというか、頭や顔にお湯がつくのが嫌いだったみたい。お風呂に入ると長いんです。彩香があがった後は(お湯が)ぬるーくなっているんです」

検察官「頭はあまり洗っていなかった?」

証人「はい」

検察官「藤里の家では?」

証人「藤里の家でも(お風呂に)入ってるみたいだった。(彩香ちゃんが)『今日はお風呂に入ってきた』と言っていることもあったので、たまには入っているのかなと…」

検察官「そういう時の彩香ちゃんの髪はきれいだったか?」

証人「はい」

検察官「ご近所の人が、(彩香ちゃんの)服が汚れているのを見ているが、そういうことはあった?」

証人「ないです」

検察官「被告人は彩香ちゃんにどんなしつけをしていた?」

証人「人に会った時のあいさつや、食事の時にテーブルにひじをつかないなど、そういう一般のしつけ」

証人は、鈴香被告の「普通の母親」ぶりを証言する。彩香ちゃんのことを話す際には、少し声を詰まらせる場面もあった。

検察官「彩香ちゃんがいじめられていると聞いたことはあるか?」

証人「ある」

検察官「どんなことで?」

証人「滑り台に彩香の悪口が書いてあるとか、同じ団地内の子供と合わないとか」

検察官「実際、彩香ちゃんにはそのことを聞いた?」

証人「はい。『そんなことない、大丈夫だよ』と何度も言っていました…。『先生に何か言われてない?』と言っても、『ううん、大丈夫だよ』と…」

肩を震わせる母親を傍らから見つめる鈴香被告の瞳に、感情が表れることはなかった。

⇒(10)「今でも娘を信じている」豪憲君の遺族に謝罪なし