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第2回公判(2010.9.6)

 

(9)「日本にMDMA持って帰って」と依頼され… 写真週刊誌の取材謝礼は「50万円」と親密女性

押尾被告

 マイクを通じて行うビデオリンク方式での証人尋問が続いている。証人の女性は昨年3月、旅行で訪れていた米ロサンゼルスで、保護責任者遺棄致死など4つの罪に問われた元俳優、押尾学被告(32)から勧められ、3回にわたって合成麻薬MDMAを使用したと証言。女性は日本に帰国する際、押尾被告からある“お願い事”をされたという。

検察官「日本に帰国したのはいつですか」

証人「3月21日です」

検察官「帰国前に、押尾さんから何を頼まれたのですか」

証人「『薬を持って帰ってほしい』と言われました」

検察官「薬とは?」

証人「エクスタシー(MDMA)です」

検察官「あなたはどうしましたか」

証人「断りました」

検察官「なぜですか」

証人「彼も私もあんなに体調が悪くなって、危ない薬じゃないかと思ったからです。(自分が)捕まっちゃうと思いました」

 ロサンゼルスでMDMAを使用した際、女性は失神。押尾被告も汗が止まらなくなるなど、体調に異変が起きていた。

検察官「捕まるということについて、押尾被告は何か言っていましたか」

証人「『周りの人たちが知っているから…。たとえ入ったとしても出してあげる』と言われました」

 女性の声が小さく、語尾は聞き取れない。どうやら仮に逮捕されても影響力のある知人の力で、すぐに釈放されるという意味のようだ。

検察官「『入ったら』というのは、『捕まったら』という意味ですか」

証人「はい」

検察官「昨年3月にアメリカで、押尾さんからもらったエクスタシーを飲んだという話は本当ですか」

証人「はい」

検察官「この話は誰かにしましたか」

証人「当時、仲の良かったIさんにしました」

検察官「Iさんは当時、あなたが働いていたクラブの先輩ですね?」

証人「はい」

検察官「話をしたのはいつごろですか」

証人「帰国して2日後だと思います」

検察官「どんな話をしましたか」

証人「薬のこととか。楽しかった思い出とか」

検察官「エクスタシーのことや、調子が悪くなったことも言いましたか」

証人「はい」

 押尾被告がMDMAの使用容疑で逮捕され、一緒にMDMAを飲んだ飲食店従業員、田中香織さん=当時(30)=が死亡したことを報道で知ったIさんは、証人にメールを送ってきたという。

証人「彼女は一度、心配して『大丈夫?』とメールをくれました」

検察官「それはなぜですか」

証人「亡くなった女性と私を勘違いしたみたいでした」

 主尋問の最後に、男性検察官が「今の押尾さんへの気持ちは?」と尋ねると、女性は少し間を置いて、「申し訳ない気持ちと、頑張ってほしいなという気持ちです」と答えた。

 ここで検察側の尋問は終了。代わって、女性弁護人が反対尋問に立った。

弁護人「あなたは昨年の11月12、14、19日に(警視庁)麻布署で事情を聴かれましたね?」

証人「はい」

弁護人「そこで供述調書にサインしましたね?」

証人「はい」

弁護人「12月4、11日に検察庁でも事情を聴かれ、調書にサインしましたね?」

証人「しました。でも、最初の警察に呼ばれたときは、いきなり来られたんでびっくりしちゃって、検察のときの方が落ち着いて話せました。ちょっと、内容に誤差があるかもしれません」

弁護人「どういうことですか?」

証人「(聴取の時期によって)心境的にちょっと違っていたので、小さいミスがあるかもしれません」

弁護人「警察に事情を聴かれる前に、写真週刊誌『フライデー』の取材を受けていますね? これはなぜですか」

 フライデーには、女性が押尾被告と一緒にMDMAを使用して体調が悪くなった、という記事が掲載されていた。

証人「事件から2日後くらいに、(記者に)いきなり実家の方まで来られちゃって、私も捕まるみたいに脅されて、半ば強引に…。怖くなって話しちゃいました」

弁護人「なんで、フライデーがあなたのことを知ったんでしょうか」

証人「分かりません」

弁護人「Iさんが連絡したんじゃないんですか」

証人「私もそう思いましたが、検察は(それは)違うと言うし、よく分かりません」

弁護人「記事に掲載されていた、あなたと押尾さんの写真については?」

証人「(提供を)断っていたが、持ってこいとすごく強引に言われて、持っていっちゃいました」

弁護人「取材を受けたのはいつですか」

証人「事件の3日後ぐらいでした」

 女性弁護人は、MDMAを飲んだ状況について詳しく確認した。

弁護人「3月17日に錠剤を飲んだら苦かった、とさきほど証言していましたが、どうやって飲みましたか」

証人「錠剤をかじったので苦かったんだと思います。水で流し込みました」

弁護人「それは警察に話してないですよね? 押尾さんが半分にした錠剤をあなたが飲んだ、と言っていませんでしたか」

証人「ちょっと覚えてないです」

弁護人「3月17日は、押尾さんとは性交渉しましたか」

証人「はい」

弁護人「それは青い錠剤を飲む前ですか」

証人「飲んでからです」

弁護人「警察では、その日は錠剤を飲んで気分が悪くなったので、性交渉にならなかった、と言っていませんでしたか」

証人「覚えていません」

 調書と証言の食い違いを指摘していく弁護人。さらに、メールのやり取りにも言及した。

弁護人「あなたは(昨年)7月29日の18時39分に、『マー君に会ってないから元気じゃない。ロスいるの?』と押尾さんにメールを送っています。また、18時53分には、『お帰りなさい。日本に帰ってるなら会いたいよ』とメールしていますね?」

証人「はい」

弁護人「3月に日本へ帰国してから、押尾さんとの関係はどうなりましたか」

証人「けんかになっちゃって、関係が崩れちゃいました」

弁護人「帰国後は1回も性交渉していませんか」

証人「はい」

弁護人「それでもメールを送っていたのですか」

証人「はい」

弁護人「フライデーの取材には1人で対応したのですか」

証人「はい」

弁護人「謝礼はもらいましたか」

証人「はい」

弁護人「いくらですか」

証人「50万円もらいました」

 ここで、弁護側の反対尋問が終了。男性検察官が再び、質問に立った。

検察官「7月29日にメールをした時点では、押尾さんのことを好きだったんですか」

証人「はい」

検察官「今は?」

証人「恋愛感情はもうないです」

検察官「憎いという気持ちはありますか」

証人「全くないです」

 続いて、裁判員番号1番の男性が証人に質問した。

裁判員「さきほど、押尾被告に『頑張ってください』と言っていましたが、そのときに『申し訳ない』と言っていたのは何に対してですか」

証人「フライデー(の記者)に、私が捕まっちゃうから話した方がいいって言われ、自分の身を守るために話しちゃって、申し訳ないと思っています」

 次に質問したのは、裁判員番号4番の男性だ。

裁判員「3月17日に気絶したときは、貧血で言うところの立ちくらみのような感じでしたか」

証人「倒れたときのことを覚えていなくて…」

裁判員「押尾さんはそのとき、体をゆさぶるなどの介抱をしていましたか」

証人「ちょっとあんまり覚えてないですけど、抱き上げてくれました」

 裁判員の質問が終わると、山口裕之裁判長が休廷することを告げた。約1時間の休憩をはさみ、法廷は午後1時40分に再開。押尾被告から田中さんの異変を知らされ、現場に駆けつけた元マネジャーの男性などが証人として出廷する。

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