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第3回公判(2008.5.8)

 

(9)弁護人「被告のオーバートークに断り切れず」 検察官はなぜかティッシュを…

羽賀被告

 羽賀被告の弁護人は、一連の事件の経緯の中で知人男性の言動の“矛盾”を指摘する。

羽賀被告弁護人「男性は医療関連会社が倒産したことに関して怒りを表明しており、入手価格のことは問題にしていなかった。男性の証言では財産的問題ではなくモラルの範疇に属することであるから、詐欺罪の本質とは無関係。医療関連会社の破綻は羽賀被告と男性にとって想定外だが、男性の損失および怒りの原因はここにある」

 ほとんど体を動かさず、淡々と聞く羽賀被告。渡辺被告は長時間に及ぶ公判に飽きたのか、ふうと息を吐き出したり、組んだ両手の親指をぐるぐると動かすなど、終始落ち着かない様子をみせた。

羽賀被告弁護人「男性は、羽賀被告に強く頼まれれば断れないことを認めている。他方で『彼一流の表現』『オーバートークを言う』とも証言しており、完全には信用できないことを認識しつつ、芸能人である羽賀被告の要求をはねつけることもできない自分のことをよく分かっている」

 検察官はティッシュペーパーを右手で丸めながら、弁論要旨を目で追った。午後3時26分、弁論を読み上げる担当者が主任弁護人の女性に交代。話は医療関連会社の倒産前後の状況に進んだ。

羽賀被告弁護人「平成13年11月には、医療関連会社は民事再生手続き開始決定を受けて事実上倒産したが、『民事再生』の法的意味を理解していなかった羽賀被告は、なお医療関連会社社長の『商社からの何十億単位の融資話』を信じていた。破産宣告を受け、自身や男性が多大の損害をこうむったことを認識するに至り、倒産の事実を直ちに男性に電話連絡した」

 ほとんど動かなかった羽賀被告だが、急に左手で顔をなでる動作をみせた。その左手は、微妙に震えている。弁護人は被害者の知人男性との一連の交渉における羽賀被告の関与について述べ始めた。

羽賀被告弁護人「羽賀被告は渡辺被告に、男性と(その当時)男性の窓口だった暴力団関係者Bとの交渉を依頼した事実は全くない」

 弁護人は、羽賀被告はあくまで弁護士を通した交渉を終始望んでいたと主張した。交渉相手が暴力団関係者だと知って恐れた顧問弁護士が、羽賀被告からの交渉依頼を断り、和解書の作成のみを受任。交渉は羽賀被告の親友でタレントの吉川銀二さんに依頼したと指摘した。

 終始、うつむいたまま表情を変えない羽賀被告の後ろで、弁護人はまくし立てるように論を進める。

羽賀被告弁護人「交渉依頼を受けた吉川さんが、男性の請求内容を検討した結果、羽賀被告が知人男性に支払うべき債務はなく、むしろ300万円の過払いがあることが判明した」

 弁論は、吉川さんが平成18年6月、暴力団関係者Bとの交渉に臨み、8000万円の債務の残り1700万円を頭金300万円、残金を毎月100万円ずつ14回支払うことで合意した−と経緯を詳述。

羽賀被告弁護人「吉川さんは羽賀被告を通して顧問弁護士に和解書の作成を依頼したが、暴力団関係者Bが撤回し、一括払いを求めてきた。そこで両者が協議した末、1000万円一括払いに急遽変更。和解書を作り直した」

 吉川さんと暴力団関係者Bは、和解書の調印の日時を18年6月7日午後6時に決定。羽賀被告は当日、大阪の別の場所で着物の展示会の仕事があったため、代わりに顧問弁護士と吉川さんに出席を依頼、1000万円は吉川さんに立て替えてもらったという。

羽賀被告弁護人「羽賀被告はあらかじめ確認書2通に署名、押印したものを顧問弁護士に渡し、当日の手続きを顧問弁護士と吉川さんに任せた。羽賀被告は7日当日に渡辺被告に電話連絡を一切しておらず、そもそも羽賀被告は渡辺被告が喫茶ラウンジに来ていたことすら知らなかった」

 恐喝未遂の共謀について無罪を主張している渡辺被告は、この弁論内容に満足したのかしきりにうなずく。羽賀被告も一瞬顔を上げたが、すぐに力なくうつむいた。

 羽賀被告は当時、顧問弁護士から送付された確認書を受け取ったため、法的に問題なく解決したという認識をしていた。しかしその後、同年7月2日に名古屋で開催した宝石展示会で、知人男性の会社のアルバイト男性らが現れ、羽賀被告に約12億円の請求書を手渡したのだという。検察側はこのとき、羽賀被告が『この件は渡辺被告に任せてある』と、渡辺被告の「共謀」をうかがわせる発言したと主張しているが、弁護人は強く否定した。

羽賀被告弁護人「羽賀被告は『この件は−』などと発言していない」

⇒(10)「自己矛盾」「デッチ上げ」弁護側が反攻 羽賀被告は唇震わせ目に涙