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第3回公判(2008.5.8)

 

(6)「今終わった」「今度飲みに行きましょう」…羽賀被告の依頼は明白と主張

羽賀被告

検察官「恐喝未遂の現場はホテルのラウンジで一般客もいるが、相手に対して暴力団の威迫を前面に出して脅しているのだから、一般人の助けを期待するのは不可能だった。渡辺(二郎)被告について、罪が成立するのは明らかだ」

 論告を聞き入る被告2人の態度は対照的。羽賀被告は席に深く座り、一点を見つめたままほとんど身動きもしない。一方の渡辺被告はしっかりと検察官を見つめ、一言も聞き漏らすまいとするかのように身を乗り出したり、小刻みにうなずいたりして論告に聞き入った。

検察官「次に共謀の成立についてだが、渡辺被告と暴力団関係者A、Bの3人については、『無理やり署名させる』という渡辺被告の発言などからみても、事前共謀の成立は明らか。債権放棄を1000万円でまとめるなどというのは、通常の交渉では不可能な内容で、話をまとめるには脅迫しか手段がないということは当事者は認識していた。暴力団関係者A、Bともに事件になるかもしれないと思っていたが、渡辺被告に説得されており、共謀が成立している」

 男性の検察官が1人で論告を読み上げ続けている。廷内がやや蒸し暑いためか、何度かハンカチで顔をぬぐいながらの朗読だ。

検察官「もちろん、この段階で各人の役割分担は決まっていないが、暴力団関係者が知人男性を呼び出したり、渡辺被告が現場に行くことなどの話はできており、事前共謀としては十分だ。恐喝未遂による利益分配もあらかじめ想定されており、実際暴力団関係者は報酬を受け取っている」

 弁護側は前列に弁護士3人、後列に1人が着席。書面をめくりながら内容を確かめたり、腕を組んで論告を吟味したりしながら、静かに席に座っている。

検察官「次に羽賀被告と渡辺被告の共謀についてだが、これも証拠関係から認められると考える。約4億円を必死に回収しようとしている知人男性が1000万円で債権放棄するなどありえないことは、羽賀被告も熟知していた。恐喝しか手段がないのは十分に認識していた」

検察官「この根拠としては、羽賀被告が渡辺被告と電話をして事件に関与しているという点がある。渡辺被告は知人男性に署名させた後、羽賀被告に電話し、『今終わったわ。だいぶびびっとったぞ』と伝え、羽賀被告も電話を替わった暴力団関係者Bに対し『どうも本当にありがとうございました。また今度飲みに行きましょう』と述べている事実がある」

 裁判長は、朗読を続ける検察官を眺めたり、被告2人の表情を見比べたりして論告を聞き続けている。

検察官「また、渡辺被告らには債権回収を実行する理由がないだけではなく、刑事責任を問われるリスクもある。羽賀被告が依頼をして渡辺被告が脅迫行為をしたとしか考えられない。渡辺被告の勇み足という可能性も指摘されるかもしれないが、『びびっていた』と告げられた羽賀被告が意外に思っていない点からしても、羽賀被告が依頼していたのは明らかだ」

⇒(7)「3000 ジロー お礼」 メモが最大の根拠