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(14)「約束」「遺体写真」めぐり検事VS弁護側ヒートアップ

弁護側は、鈴香被告と証人との間で交わしたとされる“約束”について証人を追及。地検の取り調べの強引さを浮き彫りにしようと試みる。

弁護人「(昨年)6月30日付の検察官調書で『豪憲君の冥福(めいふく)を祈るためにも(彩香ちゃんがいなくなった日のことについても)ありのまま話すことを努力します』という文言がある。被告は約束をしたととらえている」

証人「約束といえば約束かもしれない。『(豪憲君事件について)心の底から反省し、冥福を祈るためには彩香ちゃんの日のことも明らかにしなくてはいけない』と言った。鈴香被告は『そうですね』と言った」。

弁護人「『いけない』と言ったのか」

証人「『事件と向き合わなくてはならない。ちゃんと思いだしなさい』と言った」

弁護人「(取り調べで)『思いだしなさい』とか『ならない』といわれる逮捕歴のない被告の気持ちが分かるのか」

証人「分かりません。しかし、鈴香被告は全部明らかにしたいという姿勢だった」

弁護人「『約束した』との調書も取っている」

証人「彼女(鈴香被告)が約束と言ったのでしょう」

弁護人「供述を約束するのは問題ではないか」

突然、検察側が「努力を約束したのであって、供述を約束したのではない」と割って入る。

証人「脅迫、暴行、利益誘導で約束すれば問題だが、この経緯だったら問題はない」

弁護人「約束を破れば(鈴香被告が証人に)怒られると思うとは思わなかったのか」

証人は、少し体を震わせ「分かりません」と応えた。

弁護側は続いて、証人が鈴香被告に豪憲君の遺体写真を見せた経緯を書面などに証拠化しなかったことを指弾。証人は「被告に遺体の写真を見せるのは初めてのことだったが、問題ないと思った」などと応じた。

弁護人「(写真を見せたとき)遺体の写真を見せたことが後々の(法廷での)争いになるとは思わなかったのか?」

証人「思わなかった。うかつだったかもしれないが、鈴香被告がそんな(写真を見せられ怖くなって自供したとする)うそをいうとは思わなかった」

弁護人「脇が甘かった?」

証人「まあ、そうですね」

弁護人「写真をみたいという鈴香被告の心情を理解できたか?」

証人「理解できた。『(彩香ちゃんが橋から落ちた)4月9日と向き合わないといけないけど怖い』と。『後押しするものがほしい』と鈴香被告が言ったので」

弁護側は、鈴香被告に遺体の写真を見せた手続きの「不適切さ」について責め立てる。

弁護人「反省材料に写真が適切だと思ったのか?」

証人「最初は思わなかった」

弁護人「書面に残そうとは思わなかったのか?」

証人「考えなかった。(鈴香被告が)法廷で『写真を見せられて怖いから署名した』などと言うとは思わなかった」

弁護人「(写真を見せた)翌日の調書によると、『(鈴香被告は)4月9日のことを聞かれると吐き気がする』とある。そう見えたか?」

証人「具合悪そうにしていた」

弁護人「写真を見せたからでは?」

証人「反省が深まったと。豪憲君に申し訳にない、4月9日のことを話さなければ、と胃が痛くなったと思った」

続いて、7月3日に証人が、米山さん宅を訪問した話題に。「極刑にしてください」という強い処罰感情を聞いたという。

弁護人「鈴香被告にそれを伝えたか」

証人「伝えたと思う」

弁護人「意図は?」

証人「自らやったことを認識させるため。当然のことだ」

さらに弁護側は、7月5日の『(鈴香被告の)お母さんが心配。気をしっかり持つように伝えて』という調書に触れる。

弁護人「あなたは(母親に会って)、その言葉を(鈴香被告に)伝えることで自白すると思ったのか?」

証人「鈴香被告はその前日、『全部話します』という態度を見せていた。『ただ母が心配だ』と。だから伝えれば向き合ってくれると思った」

弁護人「どんな態度だったのか?」

証人「すっきりした顔で、『(彩香ちゃん事件に)心当たりがある』と」

⇒(15)弁護人「誘導だ」「そうですね」と検事投げやりに