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(5)「犯人はどこに?」…警察官に話しかけ情報収集

検察官は星島貴徳被告の供述調書を詳細に明らかにする。大型モニターに映し出された星島被告の直筆のイラストとともに、頭蓋骨(ずがいこつ)解体の様子が事細かに再現される。

検察官「それでも骸骨は大きく、後頭部とあごをそれぞれ2つに切り、元の袋に入れて冷蔵庫に隠しました。頭部の解体は約4時間かかり、午前1時くらいに終わりました。その後、(東城瑠理香さんの)服を切る作業などをして午前3時くらいに作業を終え、仮眠を取りました」

検察官による供述調書の朗読が終わり、被告人質問が再開される。星島被告の顔は紅潮し、足取りも重く証言台に着く。うつむき加減で証言を始めたが、その声はか細く聞き取りにくい。

検察官「(事件3日後の)4月21日に頭部を解体した様子は朗読の通りですね」

星島被告「はい」

検察官「4月21日の朝に手提げカバンを持って出かけましたね。(モニターにカバンの写真を示し)この緑のカバンですね」

星島被告「はい」

検察官「勤め帰りに、ミンチの機械を買ったのは間違いないですね」

星島被告「はい」

検察官「でも持ち帰らずに捨てましたね」

星島被告「はい」

検察官「(モニターにカミソリの写真を示し)東城さんの髪の毛をそったのはこのカミソリですね」

星島被告「はい」

検察官「どうしてカミソリは捨てなかったのですか」

星島被告「(捨てたのが見つかって)証拠になると思ったからです」

遺体を処分するべく、解体を続けていた一方、使用した道具の一部は捨てていない星島被告。さまざまな可能性を考えて、冷静に証拠隠滅を続けていったことがうかがえる。この後、近所のマンションに骨を捨てた様子が、星島被告の肉声により、法廷で明らかにされる。

検察官「4月22日について聞きます。この日も勤めのある日でしたね」

星島被告「はい」

検察官「この日も緑色のカバンを持って出ましたね」

星島被告「はい」

検察官「何を入れましたか」

星島被告「骨を入れました」

検察官「どこの骨か分かりますか」

星島被告「腕の骨と足の骨だと思います」

検察官「他に入れたものは」

星島被告「服を入れたと思います」

検察官「切った東城さんの服を入れたのですね」

星島被告「はい」

検察官「包丁も入れたのではないですか」

星島被告「はい、包丁も入れました」

検察官「どの包丁ですか」

星島被告「(東城さんを)刺した包丁です」

検察官「(出勤時に)マンションの1階に警察官が立っていましたね」

星島被告「はい」

検察官「荷物はチェックされましたか」

星島被告「いいえ」

検察官「この時、警察官に話しかけましたね」

星島被告「事件はどうなっているのか、犯人は(マンションの)中にいるのかを聞いていると思います」

検察官「何のために聞いたのですか」

星島被告「怖かったからです」

警察官に話しかけて情報収集をしようとしていた星島被告。『ばれるのが怖かった』と話しながらも、かなり大胆な行動を取っている。

検察官「持ち出したものはどうしましたか」

星島被告「近くのごみ置き場に捨てました」

検察官「(逮捕後、星島被告が警察官をごみ置き場に案内する写真を示し)汐見駅前のマンションのごみ置き場ですね」

星島被告「はい」

検察官「骨は燃えるごみ置き場に捨てましたね」

星島被告「はい」

検察官「燃えないごみの所には」

星島被告「包丁を捨てました」

検察官「ごみ置き場で怪しまれることはありましたか」

星島被告「いいえ。住民であるかのように振る舞いました」

週末を挟んだとはいえ、連日の開廷で、星島被告は憔悴(しょうすい)しきった様子だ。声はどんどんか細くなる。

検察官「4月22日はいつも通り夕方に帰宅しましたね」

星島被告「はい」

検察官「その日の晩は何をしましたか」

星島被告「まだ大きい骨を小さくしました」

検察官「(解体の手順を書いた星島被告直筆のイラストを示し)肩胛骨や骨盤、肋骨(ろっこつ)をのこぎりで切ったのですね」

星島被告「はい」

検察官「どのくらいの大きさにすることを目標にしましたか」

星島被告「分かりません。小さくなるように…」

検察官「手のひらくらいにしたかったのでは」

星島被告「分かりません。もっと小さくなるようにと」

検察官「骨盤はどのくらいにしましたか」

星島被告「10個以上です」

検察官「細かくした後の骨はどこに入れましたか」

星島被告「ごみ袋に入れました。(ごみ袋は)4〜5個くらいです」

検察官「骨の入った袋はどうしましたか」

星島被告「(浴室の)天井裏に移しました」

検察官「(天井裏の写真と、星島被告が書いた天井裏のイラストを示し)骨を隠す場所をなぜ冷蔵庫から天井裏に変えたのですか」

星島被告「警察官が調べに来たときに、冷蔵庫は1度も見ていなくて、天井裏は何度か見ました。(天井裏はもう見られないと思い、隠す場所を)変えた方がいいと思いました」

必死の遺体解体と投棄。事件発覚を恐れて作業に没頭する鬼気迫る様子と、周囲の状況から冷静に物事を判断する様子という星島被告の2つの顔が浮かび上がる。

⇒(6)遺体損壊作業の気を紛らわすために見た映画は「お姉チャンバラ」