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(2)義妹の嫌がらせ「想像に過ぎぬ」検察官バッサリ

義母の意見陳述が続く。法廷内によく響く声で陳述する義母に対し、咲被告はじっとうつむいたまま。表情も変えずに聞いている。

証人「マスコミで取り上げられた絵里子の(咲被告への)嫌がらせは、すべて咲の関係者から聞いたもので、絵里子の人権が汚された」

約15分続いた義母の意見陳述が終わり、証人席と被告席、傍聴席を遮っていた遮蔽板とアコーディオンカーテンが取り除かれた。

裁判長「証拠調べは終わり。ご意見は?」

検察官が立ち上がり、論告求刑の読み上げを始めた。検察官はまず咲被告の責任能力と、自首が成立するかについて意見を述べた。これまでの公判で、弁護側は咲被告が犯行時、心神喪失または心神耗弱状態であり、犯行後には自首していると主張しており、検察官はまず、弁護側の主張を崩していった。

検察官「事前に犯行の準備をして、犯行時のアリバイを偽装するなど、計画的に犯行を行っている。犯行時、犯行前後の記憶もしっかりしており、精神科への通院歴もなく、完全責任能力が認められることは明らかだ」

犯行の計画性などから責任能力があったと断定し、次は自首が成立するかというポイントに移った。女性刑事による咲被告の参考人聴取から、自首が成立しないとの主張を展開していった。

検察官「(咲被告は)自らの求めで積極的に警察署に行っておらず、供述態度や供述の矛盾から、取調官が疑いを持ち追及したが、アリバイを主張して犯人ではない旨を弁解して、犯行を認めるまでに3時間以上かかった」

そう述べて自首が成立しないとの主張を終えた検察官は情状面に移る。

検察官「弁護人は被害者にも落ち度があったと主張するが、嫌がらせが被害者によるものだと考えたのは、被告の想像に過ぎない」

「平成19年7月の『お前の一番大切なものを奪ってやる』との被害者によるという文言も、被害者は亡くなっており、客観的証拠はない」

被害者である絵里子さんによる嫌がらせが犯行の原因とする弁護側の主張を「証明できない」とバッサリと斬る検察官。続けて咲被告による絵里子さんに対する嫌がらせを挙げていった。弁護側が主張する、絵里子さんから咲被告への「いじめ」という構図を真っ向から否定するものだ。

検察官「19年4月に嫌がらせで(絵里子さんの)車に傷を付けたりした。被告の友人へのメールでも明らかなように、被害者とのいさかいを大げさに伝え、自分の嫌がらせについては述べていない。被害者によるという嫌がらせをそのまま信用することはできない」

そして、検察官の読み上げはいよいよ犯行の場面へと移った。

検察官「被告は10月下旬に殺害を決意し、金づちを購入し、ひもまで準備し、犯行後の行動についてのメモも用意した。極めて計画的に犯行を遂行した」

「金づちで被害者の頭部を20回以上強打し、さらにひもで頸部を強く絞め、包丁で7回刺すなど強固な殺意があったことは明らかだ。極めて冷静な犯行で、そこに人としての情は見られない」

検察官が、凄惨な犯行の様子を淡々と述べている間も、咲被告は動かない。表情もまったく変えないまま、検察官の論告読み上げの声だけが廷内に響いた。

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