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(2)怒鳴って脅す検事は「まるで祐輔さん」

弁護側からの質問が続く。質問は、逮捕後の取り調べの状況へと移った。

弁護人「(平成19年)1月10日に死体損壊容疑で逮捕されたのか?」

歌織被告「はい」

弁護人「初めて私と接見したのはいつ?」

歌織被告「2月2日」

弁護人「それまで弁護士は付いていた?」

歌織被告「付いていない」

弁護人「当番弁護士などの接見はなかった?」

歌織被告「ない」

弁護人「2月2日が初めての弁護士の接見だったのか?」

歌織被告「はい」

弁護人「警察官や検察官から弁護士を選任したほうがいいというアドバイスは?」

歌織被告「なかった」

弁護人「2月2日からは調書に署名していないね」

歌織被告「はい」

弁護人「逆に選任前はいくつかの調書に署名している?」

歌織被告「はい」

弁護人「調書への署名を拒否できることを、選任前に知っていた?」

歌織被告「知らない」

弁護側は歌織被告への質問を通じて、警察、検察での取り調べ手法に問題があったということを浮かび上がらせようとしているようだ。

弁護人「法廷でこれまで述べたようなことを、刑事や検察官には言うことができた?」

歌織被告「できない」

弁護人「なぜ?」

歌織被告「とにかく彼に不利になるようなこと、暴力や女性問題やお酒のことについては触れないよう取り調べが行われたから。私の口から少しでもそういう言葉が出ると、『死者を冒涜(ぼうとく)するつもりか』と否定、恫喝(どうかつ)され、(取り調べを)記録している人に『今のところは削除しろ』と言って、調書がいろいろ作られたが、そこに出ている話は刑事や検察官が言っていることだと思った」

弁護人「私が選任される前、取調官にはどんなことを言われた?」

歌織被告「私が少しでも否定をすると、『今までうそばかり言っていたんだから、少しぐらい違うことを言われてもガタガタ言うな』と言われた」

弁護人「検察官には?」

歌織被告「検事は『風俗なんかで働いていた汚い奴め、お前は犬畜生と一緒で生きている価値がない。お前の刑を決めるのはおれだ。おれの前で頭を下げてみろ』と、そういうことを言われ続けた。それに対し、私が『違う』とずっと言い続けていると、終いには私が以前に堕ろした子供のエコー写真を並べて、『法廷でこの写真を出されてもいいのか。法廷でマスコミの前に出してやるからな』と言われた」

弁護人「毎日のように言われたのか?」

歌織被告「取り調べのたびに言われた。言われなかったことがないぐらい」

冗舌に取り調べの様子を語る歌織被告。当時を思い出したのか、声には涙が混じり始めた。

弁護人「言われてどう思った?」

歌織被告「検事の怒鳴り方や写真を使って脅すやり方は、これまでの生活で彼(祐輔さん)がやってきたことと同じで、まるで彼を見ているように怖かった」

弁護人「何月何日の取り調べでそういうことを言われたと特定できる?」

歌織被告「特定できないが、特定する必要がないぐらい言われた」

弁護人「祐輔さんの殺害動機について刑事や検察官からどう言われた?」

歌織被告「『マンションが手に入らないからだろう、浮気相手と共謀しているんだろう』などと言われた」

弁護人「あなたは否定した?」

歌織被告「否定したが、否定したら怒鳴って、終いには脅すようなことを言った」

弁護人「死体遺棄について検察官は何と?」

歌織被告「彼(祐輔さん)と事件直前に借りたDVDのことをしつこく聞かれ、『何かを模倣して完全犯罪を目論むつもりだろう』と言われた」

弁護人「調書で訂正を申し入れたことは?」

歌織被告「何度もある」

弁護人「応じてくれたのか?」

歌織被告「くれなかった」

弁護人「2月2日に私が接見したとき、取り調べについて何と言った?」

歌織被告「『まったく話を聞いてくれない』と言った」

弁護人「それに対し、私は何と言った?」

歌織被告「『話を聞いてくれないのなら、署名をしないように』と言われた」

弁護人「弁護士が選任されて以降の取り調べの様子は?」

歌織被告「弁護士のことを調べていたらしく、『お前の弁護士は司法修習を終えたばかりの弁護士で、お前を利用して名前を売ろうとしている。こんな弁護士を付けられてお前もよくよく運がないな』と言われた。しかし、弁護士が付く前とは明らかに取り調べの態度が違って、弁護士を意識していることが分かった」

弁護人「それで私が付いて以降は調書に署名しなかったね?」

歌織被告「はい」

ここで質問する弁護士が交代した。

⇒(3)「私の洋服をナイフで切ったりした」