2011.1.18

 

押尾学 楽曲作りの日々 墓参は遺族拒否

押尾被告

 合成麻薬MDMAをのんで亡くなった女性を救命しなかったとして、保護責任者遺棄罪で懲役2年6月の1審判決を受けていた俳優押尾学被告(32)の控訴審初公判が、3月22日に開かれることが17日、決まった。

 09年8月2日に東京・六本木ヒルズのマンションで、押尾被告とMDMAをのんだ田中香織さん(享年30)が、同被告とのセックス後に死亡したもの。保護責任者遺棄致死罪が問われた昨年9月の裁判員裁判では、(1)MDMAは錠剤で同被告が田中さんに譲渡(2)田中さんが密室で錯乱状態に陥り、容体が急変した午後6時半まで30分程度あり、同被告は119番通報をすべき保護責任者としたが(3)MDMAに解毒剤がなく、救急搬送しても救命可能性は3〜4割で死亡との因果関係は認められないとして、同遺棄罪にとどまった。

 押尾被告は9月17日の判決公判後「納得できない。自分の供述が、まったく信用されていない」と即日控訴し、同10月4日に逮捕後10カ月ぶりに保釈された。現在は無職で楽曲を制作をしたり、米国から来た友人と会っている。ただ田中さんの墓参は両親から面会を拒否されてかなわず、ショックを受けているという。

 弁護団は田中さんの死亡推定時刻を午後6時32分から47分の間とする1審判決を不服とし、6時に田中さんの容体が悪化し同20分に死亡したと主張しており、そこが最大の争点となる。弁護団は65ページにわたる控訴趣意書を11日に提出したほか、東京高裁に死亡推定時刻の鑑定をするための、法医学の専門医の出廷を求める申請書も提出した。

⇒押尾被告の二審初公判 遺棄と譲渡は無罪主張