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第4回公判(2010.9.9)

 

(13)体から反応出る」とマネジャーから聞かされ 知人男性「違法薬物と推測」

押尾被告

 飲食店従業員、田中香織さん=当時(30)=に対する保護責任者遺棄致死などの罪に問われている元俳優、押尾学被告(32)の裁判員裁判第4回公判が続く。事件当時、押尾被告が電話をかけ、証人として出廷した知人男性に対し、山口裕之裁判長が尋問を行っている。証人と傍聴席の間には衝立(ついたて)が立てられ、証人の姿を見ることはできない。

裁判長「あとの方の電話では、シャワーという話があったが、シャワーから出たら死んでいたという話はありましたか」

証人「それは聞いていないです」

 続いて男性弁護人が尋問を始める。

弁護人「電話で、体から反応が出るという話が△△さん(法廷では実名)からありましたか? これで違法薬物が使われたと推測しましたか」

 △△さんとは押尾被告の元マネジャーだ。

証人「はい」

弁護人「体から出る。覚醒(かくせい)剤、MDMAとピンと来たのですか」

証人「ほかに何があると? ほかに想像ができなかったんで」

弁護人「あなたの想像ですか」

証人「はい」

弁護人「8月5日にパスタ屋であなたと友人の2人が泉田さんに60万円を渡したのは間違いないですか」

 「泉田さん」とは、押尾被告にMDMAを譲渡したとして懲役1年の実刑判決を受けた泉田勇介受刑者(32)だ。

証人「はい」

弁護人「何のあれか詳しくは聞いていないが、60万円を立て替えているということですか」

証人「事件の前に泉田君が立て替えたお金じゃないですか?」

弁護人「どういうお金か泉田さんから聞かなかったのですか」

証人「はい。詳しいことは聞いていないです」

 別の男性弁護人が続けて尋問を始める。

弁護人「8月2日の事件の後、あなたは警察署から事情聴取したいので来てくださいと言われましたか。いつごろですか」

証人「9月初めか、8月の終わりだったと思います」

弁護人「もっと早い時期じゃなかったですか」

証人「覚えていないですが…」

 微動だにせず前方の証人を見つめる押尾被告。

弁護人「実際に行ったのはいつですか」

証人「覚えていないので調書を見てください」

弁護人「事情を聴かれたのは事実なんだよね」

 弁護人が急に親しげな物言いで証人に語りかける。

証人「はい」

弁護人「(事件当日の)6時半ごろの押尾さんからの電話の内容も聞かれたんだよね」

証人「はい。聞かれたと思います」

弁護人「電話で刑事さんから(押尾被告との)電話内容について聞かれたことは?」

証人「覚えてないですがないと思います」

弁護人「聴取の前に周囲の人と(押尾被告との)電話内容のことで会話をしたことはありますか」

証人「したかもしれません」

弁護人「泉田さんとは話はしましたか」

証人「あんま覚えていないです」

 押尾被告は2人のやり取りをじっくりと聞いているようだ。

弁護人「8月5日に泉田さんに会ったとき。お金を渡したときは会っていますよね」

証人「はい」

弁護人「このときも(押尾被告と)共通の知人の方はいましたね?」

証人「はい。7〜8人いたかと思います」

弁護人「場所はどこですか」

証人「東京駅近くのパスタ屋さんです。泉田君がお金を借りたいと言うので」

弁護人「いくら渡しましたか」

証人「60万円だったと思います。(弁護人の)先生が電話して『お金は返せません』と言ったじゃないですか。よく分かってるんじゃないですか」

 証人がいらだった口調で弁護人の質問を批判した。2人は面識があるようだ。

弁護人「私と電話のやり取りをしたことは覚えていますか」

証人「はい」

弁護人「8月11日夜、錦糸町で私と会ったのは覚えていますか」

証人「はい」

弁護人「共通の知人の方とも会っていますよね。このとき泉田さんも同席していましたか」

証人「してたと思います」

弁護人「どんな話をしましたか」

証人「私は最後の方に来たのでよく覚えていません。先生がよく分かっているじゃないですか」

弁護人「8月11日はどうして錦糸町に来たのですか」

証人「知人に呼ばれたからです」

 複数の裁判員が疲れた表情を見せる。

弁護人「押尾さんの供述に興味があったからではないですか」

証人「来てといわれたので行っただけです」

弁護人「押尾さんとの共通の知人とその後、連絡を取ったりしたのではないですか」

証人「会ったと思います」

 山口裁判長が弁護人に対し、質問の趣旨を明らかにするよう忠告する。

弁護人「(事件当日の)18時35分の電話で、どんなことを押尾さんから聞いたのか。私とあなたとの間でやり取りをしたことは覚えていますか。女の子が死んでいたとの話をしたと、私に伝えていませんか」

証人「僕は意識にないです」

弁護人「終わります」

 向かって左から3番目の男性裁判員が質問する。

裁判員「事件当日の電話ですが、証人は車中だったんですね。ほかの方、全然関係ない方が運転する横の助手席で電話していたのですね?」

証人「はい。そうです」

 向かって右側の男性裁判官が証人に尋ねる。

裁判官「△△さんから(田中さんが)死んでいるとの話を聞いたのは間違いないですか」

証人「はい」

裁判官「押尾さんからは聞きました?」

証人「覚えていません」

 最後に山口裁判長が質問する。

裁判長「(午後)6時35分に被告人から電話がありましたね。女性の容体について『意識がない』と聞いた言葉は被告人からの言葉と受け取っていいですか」

証人「はい」

 山口裁判長がこの日の審理終了を告げた。次回公判は10日午前10時から、田中さんの両親ら5人に対する証人尋問が行われる予定だ。

⇒第5回公判