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(8)豪憲君殺害動機「今は…あやふやです」供述後退させる鈴香被告

検察官はさらに攻勢を強め、鈴香被告の母親としての資質を問うていく。

検察官「彩香ちゃんが汚れた服を着ている、風呂に入らない日が続いた。これはあなたの心がけが足りないからでは?」

鈴香被告「…」

検察官「黙っているようだが?」

鈴香被告「そういうこともありますが…」

検察官「それ以外に何があるんですか!」

鈴香被告「彩香が(風呂に)入りたくないときもありました」

検察官「アトピーだから清潔にしてあげなければいけない。女の子だからきれいにしてあげないと。それが母親では?」

鈴香被告「週末以外はきれいな服を着させてあげていました」

検察官「週末だろうが真ん中だろうが関係ないでしょう!」

検察官は激しい言葉で鈴香被告を責め立てた後、豪憲君殺害の動機について話を振り始めた。

検察官「豪憲君を殺した動機として、『豪憲君を殺せば、彩香のことも事件として扱ってもらえると思ったから』と言っていましたが、世間の目を向けさせるために殺したということでいいのですか?」

鈴香被告「今は…あやふやです」」

検察官「では、何のために殺したのですか?」

鈴香被告「それをこれから考えるつもりです」

検察官「では、なぜ判決まで、(前述の)動機を繰り返していたのですか?」

鈴香被告「そのときはそう思っていたから」

さらに、なぜ豪憲君が絞殺なのかについて言及する検察官。彩香ちゃんの水死が事件だと言いたいのなら、なぜ豪憲君も同じような方法で殺害しなかったのか、という問いを投げかける。

検察官「豪憲君が水死したというなら、2人の子供が同じ川で水死ということで、偶然の一致にしてはできすぎの印象を与えられる。しかし、絞殺では同じ事件と受け止められないのではないですか?」

鈴香被告「今考えると理不尽。どういう考えで事件を起こしたのか、よくわかりません」

検察官「そんなことないでしょ! 彩香ちゃんの死についてあなたが犯人じゃないかといううわさは聞いていましたよね?」

鈴香被告「はい」

検察官「4月中に?」

鈴香被告「はい」

検察官「自分以外の第三者と思わせるためじゃないの? あなたが犯人であるといううわさをそらそうとしたんじゃないの?」

鈴香被告「自分が彩香の死にかかわっていることを覚えていないのに、なぜそういう風にそらそうとしなければいけないのか分かりません」

検察側は豪憲君事件の動機は、彩香ちゃん事件の疑いをそらすためじゃないかと問いつめるが、鈴香被告は明確に答えようとしない。

ここで竹花裁判長が鈴香被告に対し「そういう通り一遍の答えじゃなくて、そのときどう考えていたかを答えてください」と忠告。鈴香被告は「考えてもいなかったと思います」と返した。

続いて、検察官は判決後の土下座について問い始める。

検察官「豪憲君の両親に対して土下座したと。そのときのことについて先ほど『会える最後の機会』だと言っていました。でもその日に控訴しましたよね。控訴審に移ったらまた豪憲君の両親に会えるでしょ?」

鈴香被告「来るか来ないかわからないから」

検察官「だいたい、なんで最後の機会にやるの? 土下座するなら最初からできるでしょ?」

鈴香被告「そうですね」

検察官「そうじゃなくて、理由を聞いているんです」

鈴香被告「…分かりません」

検察官「自分でやったことでしょ?」

鈴香被告「自分の気持ちも不安定で、よく分からないことが多くて…」

検察官の疑問は、豪憲君殺害後に豪憲君両親へ出した手紙にも及んだ。

検察官「あなた自身は、豪憲君の犯人だと気付かれるはずがないと思って出したんですよね? いくらあなたでも、(犯人と)分かってしまうなら出しませんよね?」

鈴香被告「…」

検察官「気付かれるかもと思って出したんですか?」

鈴香被告「…」

検察官「難しい質問してるわけじゃないけど?」

鈴香被告「私にとっては難しい質問です」

検察官「難しくない! 気付かれない前提ですよね?」

鈴香被告「はい」

ここから、鈴香被告はどんどんと証言を後退させていく。

検察官「1審で豪憲君以外の誘拐を企てたと言ってます。先ほど5月16日に企てて探したのは覚えていると言っていたが、殺害直前の(誘拐)は記憶があいまいだと。時間がたって、記憶が薄れたのがその理由ですか?」

鈴香被告「いいえ」

検察官「何が理由?」

鈴香被告「(事件当日)スーパーに行った後、私を町の中で見た人がいると○○刑事に言われ、『そうだったのかもしれない、もし自分が町にでていたのだったら、それしか理由が見つからない』という思いがあったので」

検察官「1審の被告人質問ではなんと言いました?」

鈴香被告「…」

検察官「第7回の被告人質問で、16日と17日と言ってますよね? それは間違いありませんか?」

鈴香被告「はい」

検察官「『何度もあると言っているが、2日間でいいのか?』と聞いたら『いいと思います』と答えている。それでもそう言うのですか? 1回よりも2回のほうが、情状に影響あるでしょう?」

鈴香被告「1回も2回も同じだと思います」

⇒(9)「1審と、今頭の中にあることは食い違う」理解しがたい鈴香被告