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第36回公判(2012.4.13) 【判決公判】

 

(5)否定し続けた罪、すべて「犯人は被告」 断罪されるも前を見すえたまま

木嶋被告

 首都圏の連続殺人事件で3件の殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の判決公判は、大熊一之裁判長による判決理由の読み上げが続けられている。3つの事件のうち最後となる、東京都千代田区の会社員、大出嘉之さん=当時(41)=殺害事件についての判断に進められている。

 大熊裁判長はやや早い口調で説明を続ける。

裁判長「被告が購入した練炭やコンロと、大出さんの遺体が見つかった車の中から発見されたものが、メーカーなどが同一であったことは偶然とは考えにくい」

「また、大出さんの体から検出された3種類の睡眠薬は、被告が所持していたものと同じである。さらに被告は大出さんとともに食事をし、これらを服用させることが可能だった」

 弁護側は、これまでの公判で木嶋被告が購入した練炭とコンロは大量生産されているものであり、たとえ同一メーカーであっても同一品とは言えないとしていた。

 さらに、睡眠薬についても同様に同一品ではないとしていた。大熊裁判長は次々と弁護側の主張を否定していく。

 その上で、動機に言及する。弁護側は、木嶋被告は大出さんと真剣に交際していたと主張。ただ、別れ話になり、大出さんは自殺したとしていた。

裁判長「被告は当時、経済的に困窮していた。大出さんとは真剣に結婚を考えていたとしているが、同時に複数の男性と交際していた」

「大出さんが催眠薬を10錠以上服用した状態で、練炭の燃焼による一酸化炭素中毒で死亡した状況に加え車のカギがなかった」

「大出さんが睡眠薬を入手した形跡がない。さらに大出さんに自殺の動機がないことからすれば、大出さんは何者かに殺害されたと認められる」

 こう一気に説明した上で、大熊裁判長は締めくくる。

裁判長「被告は大出さんと一緒に駐車場まで同行し、死亡時刻と接着した時間に立ち去っている」

「また、犯行に用いられたのと同種の練炭、コンロなどや睡眠薬を入手。大出さんを殺害する動機があったことなどから、大出さんを殺害した犯人は被告であると認められる」

 木嶋被告は、3つの殺人事件に加え、詐欺や詐欺未遂など計10の罪に問われた。いずれも婚活サイトを通じて、男性に近づき、学費名目などで現金をだまし取っていた手口が似ているとされる。

 大熊裁判長は、こうした手口にも触れ、詐欺や詐欺未遂についても木嶋被告の犯行を認めた。10の罪、すべての検討が終わり、いよいよ量刑の説明に入る。主文は後回しにされていた。木嶋被告はじっと前を見すえたままだ。

⇒(6)木嶋被告、死刑判決の瞬間も微動だにせず…目はうつろ