×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

第23回公判(2012.2.17) 【被告人質問】

 

(8)「2人で感動」「オレの女にならないか」 “本命カレシ”との思い出語る

木嶋被告

 首都圏の連続殺人事件で練炭自殺に見せかけて男性3人を殺害したとして、殺人などの罪に問われた木嶋佳苗被告(37)に対する裁判員裁判の第23回公判。被告人席の木嶋被告は、小声で弁護人と話し、何度かうなずく。長時間の被告人質問が続いているが、疲れた様子は見えない。

 書記官に促され、証言台につく木嶋被告。裁判官たちが入廷すると、大きく息を吸い込んだ。

 男性弁護人は、木嶋被告の“本命”の交際相手とされる○○さん(法廷では実名)との関係について尋ねていく。

弁護人「○○さんと出会ったのは、平成10年9月23日でしたね。きっかけは」

被告「合コンのようなもので知り合いました」

 木嶋被告は当時23歳。○○さんは34歳だった。連絡先を交換した2人は、デートの約束をする。

弁護人「最初は、○○さんのクルマでドライブに行きましたね」

被告「はい」

弁護人「目的地は?」

被告「どこということもなく、都内をぐるぐると走って、食事をしました。その後、渋谷のホテルに行きました」

弁護人「セックスをしましたね。そのとき、○○さんは」

被告「こんなに相性がいい女性は初めてだよ、とか、自分は淡泊な方だと思っていたけどこんなにセックスがいいとは思わなかったと。感動した様子でした」

弁護人「あなたは」

被告「私も男性経験はありましたけど、○○さんほどよいと思ったことはないので、同じように感動していると伝えました」

 その後、2人はデートのたびにラブホテルに通うようになる。食事もせずにそのままホテルに行くことが多かったという。

弁護人「ホテル代は誰が?」

被告「最初は○○さんが払ってくれていました」

弁護人「あなたが出すこともありましたね」

被告「ありました」

 ところが、突如○○さんからの連絡が途絶える。「会いたい」と電話をした木嶋被告に、○○さんはあることを告げる。

被告「お金を出してくれるなら会ってもいいよ、と、ちょっと高飛車な感じで言ってきました。オレはモテる、オレは高いんだぞ、と」

弁護人「どう思いましたか」

被告「戸惑って何を言っているか分からなかった。でも、セックスの対価としてお金を求めてるんだと。失望しました」

 木嶋被告は電話を切り、数カ月が過ぎた。再び○○さんから連絡があり、2人の交際が再開する。

弁護人「あなたとの関係について、○○さんはなんといっていましたか」

被告「○○さんの言葉では、『セフレ』と。セックスフレンドということだと思います」

 ○○さんと知り合った当時、木嶋被告には▲▲さん(法廷では実名)という別の恋人がいた。

 ▲▲さんは木嶋被告が平成10年に設立した愛犬サークルで知り合った上智大学に通う男性。木嶋被告は平行して付き合いを続けるが、平成14年ごろ、▲▲さんが京都大大学院に進学したため、別れたという。

 ▲▲さんとの別れがきっかけで、○○さんとの関係に変化が訪れる。

被告「○○さんから、『オレの女にならないか』というメールが来ました。OKの返事をしました」

 2人はついに“セフレ”から恋人同士の関係になった。

弁護人「○○さんのどういうところが気に入りましたか」

被告「ちょっと知的な雰囲気で、センスがよくて。ルックスがいい人だったのでひかれました」

 週末を一緒に過ごすなど、関係を深めていく2人だが、弁護人は○○さんとのトラブルについて尋ねていく。

弁護人「○○さんが他の女の人に送ったメールを見てしまったことがありますね」

被告「はい。自分の裸の写真を複数の女性に送っていた。出会い系サイトで知り合った人だと言っていました」

 平成15年3月、詐欺容疑で逮捕された木嶋被告は身柄を拘束される。執行猶予判決を受けた3カ月後、木嶋被告は○○さんに連絡をとり、「病気で実家に帰っていた」と嘘をついた。

被告「○○さんから『病気ってなんだ、(当時流行していた新型肺炎)SARSじゃないか』と言われました。『オレの職場は学校だから、うつる病気は会えないんだぞ』と強い調子で」

 ○○さんの口調を再現する木嶋被告。珍しく声を張り上げ、強い感情をみせた。

弁護人「あなたはどう思いましたか」

被告「冷たい人だな、と」

弁護人「あなたは、自分の母親を装って、○○さんとメールしていたことがありましたね。なぜ?」

被告「○○さんと恋人関係になってから、それまで気づかなかった冷酷な部分が出てきて、傷つくことが多くなりました」

「体調も崩しがちになって、誰か仲介にたってほしいと。でも、友達がいなかったので、架空の母親という存在を出しました」

 木嶋被告は○○さんには金銭を要求せず、他の男性たちには結婚をちらつかせて多額の現金を受け取っていたとされる。

 弁護側は○○さんと結婚する意思はなかったとこれまでの法廷で主張している。

 木嶋被告の○○さんへの失望を強調することで「○○さんが本命で、他の男性とは結婚を考えていなかったため詐欺が成立する」という検察側の構図を崩したいようだ。

 その後も、○○さんとの関係についての質問が続いていく。

⇒(9)援助は総額1億円 「もらいすぎとは思わない」「抵抗感なし」