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(1)エイベックス社長「小室さんは金が入って傲慢に…」

音楽著作権の譲渡を個人投資家の男性に持ちかけて5億円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた音楽プロデューサー、小室哲哉被告(50)の第2回公判が12日午前10時から、大阪地裁(杉田宗久裁判長)で始まった。

前回の初公判では、検察側が冒頭陳述や証拠書面の朗読を通じ、小室被告の罪状を述べるとともに、転落の経緯をつづった。この日の第2回公判では、対する弁護側から、小室被告の音楽グループ「globe」が所属する「エイベックス・グループ・ホールディングス」の松浦勝人社長(44)と千葉龍平副社長(44)の2人が出廷。小室被告の音楽界における功績など情状に関する証言を行う。小室被告は初公判で起訴事実を認めており、公判の焦点は量刑に移っているだけに、情状証人2人の証言は重要だ。

小室被告はこの日午前8時15分すぎ、車で大阪地裁に到着した。前回公判のラフな格好とは打って変わり、黒のスーツにグレーのネクタイといった格好。報道陣のカメラのフラッシュがたかれる中、無言で二度、三度と頭を下げ、庁舎内に入った。

大阪地裁201号法廷。報道機関の廷内撮影が終了し、午前10時2分、小室被告が法廷右側奥のドアから入廷。裁判長に一礼して、前回同様、2人の男性弁護人の間に座った。心なしか初公判の時より表情は落ち着いているようだ。

裁判長「それでは開廷しましょう。小室被告ですね」

小室被告「はい」

裁判長「本日は弁護側立証ですが、いかがなりますか」

弁護人「情状証人が2人と、書面が被害弁償に関するものです」

検察側は書証については同意。証人については裁判長に判断を任せ、裁判長は証人2人を採用した。

裁判長「では書証の調べから入りましょう」

弁護人「書証は読み上げた方がよろしいでしょうか」

裁判長「ええ。逐一読み上げていただく必要はありませんが」

弁護側が提出した書証は2通。いずれも被害弁償にかかわるもので、一つは、被害者の代理人弁護士から送られてきたファクス。もう一つが、小室被告が解決金などを被害者側に振り込んだことを証明する書類だ。書類は今月10日付で、被害者に対し、解決金や遅延損害金を含む6億4866万3919円を支払ったという内容。

裁判長「3月10日に振り込みをされたんですね」

弁護人「はい」

裁判長「それでは書証を提出してください。その上で、証人2人ですが、1人が松浦さんと、もう1人が小室被告が居住し、監督しているとされる千葉さんですね。どちらが先ですか」

弁護人「松浦さんからお願いします」

裁判長が松浦社長の入廷を地裁係官に指示。すると、弁護人が裁判長に発言を求めた。

弁護人「松浦証人ですが、花粉症がひどくて、口の渇きがひどくて、証言台に水を持ち込むのを許可してもらえないでしょうか」

裁判長「結構です」

松浦社長は法廷左側のドアから入廷。弁護人の発言通り、右手には水の入ったペットボトルを持っている。

宣誓後、松浦社長の証人尋問が始まった。最初に松浦社長の役職や就任年月日を尋ねた後、小室被告とのかかわりについて質問していく。

弁護人「小室さんとはいつごろ知り合いましたか」

証人「16年ほど前です」

弁護人「どのような経緯で知り合ったんですか」

証人「千葉副社長から紹介されました」

弁護人「小室さんとは、主に仕事上での付き合いが多かったんですか」

証人「ええ。主に仕事ですが、プライベートも含めて親密でした」

弁護人「保釈後も会いましたか」

証人「はい」

弁護人「保釈後の小室さんの様子はどうでしたか」

証人「非常に反省しているようで、被害者にどうしても弁済したい、と言っていました」

弁護人「エイベックスは、小室さんとの間でどのような仕事をしていましたか」

証人「当初は、私どもは洋楽をやっていてほとんど邦楽はやってなかったのですが、初めて小室さんと千葉副社長の3人で手がけ、ダンスブームを作り、TRFらを送り出しました。(小室被告とは)四六時中、一緒でした」

弁護人「小室さんの会社への貢献はどうでしたか」

証人「私どもが上場する3、4年前は、売り上げに占める小室さんの割合は70%を超えていました」

希代のヒットメーカーだった小室被告は一時、会社の屋台骨を支える存在だった。しかし、2人の関係は次第に疎遠になっていった。1997(平成9)年ごろから共に手がける仕事は減っていったという。その原因は、小室被告側の“変化”にあったと指摘する。

弁護人「なぜ疎遠になっていったんですか」

証人「1992年ごろ、TRFがデビューしたころは四六時中、一緒にいました。しかし、小室さんのスタッフの入れ替わりが激しくなり、小室さんの収入も増えて他のレコード会社との契約が増えていきました。新しいスタッフは正直、合わなかった。それに、小室さんも傲慢(ごうまん)なところが出てきた。これ以上の付き合いは難しいと感じました」

かつてのビジネスパートナーから厳しい言葉が飛ぶ。しかし、小室被告は特に松浦社長と目を合わせることもなく、視線を宙に置きながら静かに証言を聞いている。松浦社長はさらに、当時の小室被告の様子について、こう感想を述べた。

証人「金が入ったりすると人は変わってくるのかな、と残念に思いました」

⇒(2)「浜崎あゆみも倖田來未も小室さんなしには生まれなかった」