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(4)「すべてが面倒くさい。もういいや」

歌織被告が祐輔さんをワインボトルで殴ったときの記憶や感情について検察官の質問が続く中、午前10時45分に書記官が交代。この際、小さな声でボソボソと話す歌織被告に河本雅也裁判長が声をかけた。

裁判長「大事なところですから、本心と違うところがあったら正確に答えるように。もう少し前に出て。声が聞き取れません」

歌織被告が祐輔さんを殴ったときの心境などについて、再び検察官が質問。

検察官「祐輔さんを殴ったとき、相当な怒りの中で、エネルギーを込めて…」

裁判長「ちょっと誤導になるね。『どういう感じで殴ったか?』という質問にして。検察側が勝手に色をつけるのはよくない」

検察官「祐輔さんとの生活を終わりにしたいという気持ちがあって殴ったということだが、どの程度の力を込めて殴ったの?」

歌織被告「力加減は覚えていない。ひとつ、ここで言いたいことがあるのですが、(検察は)『頭をめがけて』と言っているが、頭をめがけてというより、(殴ったとき)座れる場所がそこしかなかった。座った場所からたたけるところ(が頭)だった。頭だけをめがけて(殴った)、というわけではありません」

検察官「(頭が)マットから出ている場所だったというわけ?」

歌織被告「マットから出ている、というより、手が届いた所」

証言台の下で手ぶりを交えながら説明した後、歌織被告は髪をかき上げる。

検察官「マットから出ているところをめがけて、でいいんだね?」

歌織被告「出てるところというか…」

検察官「そこをめがけて、でいいね?」

「めがけて」にこだわる検察官に、歌織被告は語気を強めて答える。

歌織被告「狙ってっていうか…。あのときのことで覚えているのは、(握っていた)ワインボトル自体が重かったこと、私自身の体も重かった。彼に対してというよりも、私がとにかく(ボトルを)下ろしたかったという感じに近い。振り下ろした瞬間のことはよく覚えていない。検察が『めがけて、めがけて、めがけて』と言うが、顔だけを殴った感じではない」

検察官「(祐輔さんをボトルで)殴ろうと思ったのか、それとも下ろしたら当たっちゃったのか?」

歌織被告「分からない」

検察官「分からない?」

歌織被告「『殴ろう』というより、『面倒くさい、嫌だ』という感じ」

検察官「それはどういうこと?」

歌織被告「ぜーんぶが、すべてがもういいやって」

検察官「ワインボトルで殴ってもいいやってこと?」

歌織被告「すべて。全部。私の生活状態すべてが面倒くさくて…」

検察官「分かりにくい。殴ろうと思って殴ったのか?」

歌織被告「その瞬間のことはよく覚えてない」

検察官「殴ろうと思って振り下ろした、それとも(ボトルが)重たいから下ろしたのか?」

歌織被告「そのときの状態ではっきり覚えているのは、『面倒くさい、もう嫌だ』って気持ちだけ」

検察官「(前回)鑑定人が結果を報告したが、あなたはワインボトルを振り下ろしたときのことについて、鑑定人にどんなことをしゃべった?」

歌織被告「ワインボトルをおろしたとき、こんな感じ、こんな感覚で、ということを話した」

検察官「鑑定人は『(歌織被告の)重たい(という感覚)』というのがなければ下ろさなかったと言っていたが、殴るつもりはなかったということですか?」

歌織被告「明確に『めがけて』っていうのではない」

河本裁判長も確認する。

裁判長「重いから下ろしたの?」

歌織被告「はい」

裁判長「(祐輔さんの)頭があることは分かってた?」

歌織被告「多分、分かっていたと思う」

裁判長「分かりました」

検察官「前回の公判の内容をもう少し確認する。ワインボトルが重たいから下ろした、生活が辛いから同じようにボトルを下ろした、と鑑定人の先生に言った?」

歌織被告「先生に話すときにそこまでまとめて話せなかったので、私のつたない言葉を先生がまとめてくれたと思う」

犯行当時の心境について、あいまいな記憶しかないことを説明する歌織被告。答弁にも少し力がこもっているようだった。

⇒(5)キレた「殴った時を見てないし!」…検察官「狙って? 狙って?」質問に