(15)「最初から調書できてた」「ガードレールの模型で倒れそうに」

弁護人「(犯行について)途中で母や親せきに言われて思い込みが強くなり、4月の終わりには思い出せなくなったという(検察側主張の)流れは自分から言った?」
鈴香被告「いいえ」
弁護人「どんな風に○○検事(実名)から言われた?」
鈴香被告「『こうでしょう、こうでしょう』と検事が話の流れをつくって、私がサインするような形だった」
弁護人「そう言われると、どう思った?」
鈴香被告「とにかく反省していないと思われるのが嫌で、検事さんには逆らえないという状況だった」
弁護人「混乱している中で筋が通ったことを言われるとどう思う?」
鈴香被告「何となくそうじゃないかと思ってしまう」
弁護人「拘留満期の8月9日の前日、弁護人に『尻もちをついたときに忘れた』と言ったね?」
鈴香被告「はい」
弁護人「翌日の○○検事の調書ではそうなっていなかった?」
鈴香被告「はい」
弁護人「どうして違う調書ができたのか?」
鈴香被告「最初からできていたから」
弁護人「経緯なら分かるが、犯行状況もできているのか?」
鈴香被告「昼とかに行くと、パソコンに打ち込みがされていて、その状態で検事さんがパソコンに読み上げているような状態だった」
弁護人「署名してしまう理由には、情状も絡んでいた?」
鈴香被告「はい」
弁護人「当時はすごく不安に思っていた?」
鈴香被告「すごい不安だった」
弁護人「最後の起訴が完了した8月9日以降に○○検事とどこで会ったか?」
鈴香被告「刑務所」
弁護人「1人で来た?」
鈴香被告「3人」
弁護人「だれ?」
鈴香被告「事務官と、そこにいる検事(実名)が3人で」
弁護人「どんな話をした?」
鈴香被告「○○検事が埼玉かどこかに転勤になるというので、自分はなるべく来るつもりでいるけど、今度は検事が代わるからと言いに来た」
弁護人「あとは?」
鈴香被告「拘置所に慣れましたか、というようなこと」
弁護人「検察官が来たときどう思った?」
鈴香被告「まだ取り調べがあるのかと不安になった」
弁護人「犯行の再現を、7月28日に能代署でやっている。同意するか聞かれたか?」
鈴香被告「いいえ」
弁護人「どういう説明だった?」
鈴香被告「今日はこういう再現をやるから、と言われた」
弁護人「黙秘権の説明は?」
鈴香被告「いいえ」
ここから、鈴香被告に写真を見せて複数の警察関係者らの実名を挙げながら、当日の犯行再現の様子が聞かれた。
弁護人「3階にはだれがいた?」
鈴香被告「検事さんや事務官の方、あとA刑事やB刑事。初老のめがねのCと、首からタオルをかけてたDという人」
弁護人「実況見分の指揮は?」
鈴香被告「CとD」
弁護人「一番しゃべっていたのは?」
鈴香被告「Dさんです」
弁護人「どういう感じで進行した?」
鈴香被告「『こうでしょう、こうでしょう』という感じ。『次はここに足をかけて』とか」
弁護人「どういうつもりでやった?」
鈴香被告「ガードレールの模型を見ただけで具合が悪くなり、倒れそうだった」
弁護人「思い出す作業が必要と思うが?」
鈴香被告「すごく辛くて嫌でした」
弁護人が当日の鈴香被告の写真を本人に見せた。
弁護人「ここにあなたが写ってる。嫌そうな顔をしているが?」
鈴香被告「本当に嫌だった」
弁護人「再現はこの日以外にもやっている?」
鈴香被告「はい」
弁護人「ほかの再現とはどこが大きく違う?」
鈴香被告「ほかはもっと私がこうだった、こうだったと言ったことを、きちんと聞いてくれていた」
弁護人「時間については?」
鈴香被告「ほかはすごく丁寧に時間をかけていた」
弁護人「時間のほかには?」
鈴香被告「うまく言えないが、他人が作ったストーリーのような感じだ」