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(5)泣き続ける歌織被告

弁護側の冒頭陳述はクライマックスへ突入した。祐輔さん殺害までの経緯や動機について、検察側と争う姿勢を鮮明にした。

弁護人「検察側の冒頭陳述は、一方的に作り上げられた虚構でしかありません。なぜ殺害したかを明らかにして初めて責任を問える。弁護側は、被告がどうして、こういう選択をするしかなかったのか、明らかにします」

冒頭陳述はこのように、三橋歌織被告が「やむを得ず」犯行に踏み切ったことを強調して終了した。歌織被告は泣き続けているが、長い髪の毛が気になるのか、時折横に手で流すような仕草もみられる。

続いて、河本雅也裁判長がこの事件に関して行った公判前整理手続の結果について説明を行う。同手続は、公判の迅速化を図る目的で、初公判前に検察側・弁護側の争点をあらかじめ浮かび上がらせるというものだ。

裁判長「殺害や遺体の損壊、遺棄については争いはないが、事件前の経緯、動機、精神状態については、検察側と弁護側で争いがあります」

裁判長は注目事件であることを意識してか、今後の公判スケジュールについて詳細に言及していく。証人は現段階で16人予定されているが、来年2月25日の公判で証拠調べを終えるという日程だ。

裁判長「次に、合意があった資料の証拠調べに入ります」

男性検察官が立ち上がる。再びスクリーンを使い、証拠についての解説が行われる。

検察官「植え込みに白っぽいポリ袋が捨てられていて、道路に引きずりおろすと、人間の胴体に似たものがあった。まさか本物の人間とは思わなかった」

まずは、新宿の路上に捨てられた胴体を発見した人物の生々しい調書が語られる。そして、発見現場の写真や図面が次々と映し出されていく。

検察官「胴体は、頸部、右腕、左腕、下腹部の4カ所で切断されていました」

裁判長「損傷の写真を掲示しないのは遺族への配慮です」

胴体に続き、渋谷に遺棄された下半身、町田市の公園に遺棄された頭部の順番で説明が続いていく。当時のことを思いだしているのか、バラバラにされた遺体について述べられているくだりでは、歌織被告は目をつぶっている時間が長かった。鼻は真っ赤で、くちびるをぎゅっとかんでいる。右手にハンカチをにぎり、両手はももの上に置かれていた。

⇒(6)ノコギリ見せられ「私のものです」