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(3)弁護側DV主張「夫、被告の匂いかぎ監視」

検察側の冒頭陳述が引き続き行われ、三橋歌織被告の犯行後に行った証拠隠滅について説明した。

検察官「平成18年12月13日ころ、被害者の無断欠勤を心配した被害者の上司から、捜索願を出すように言われたが、すでに捜索願を出したと嘘を言った。実際に出していないことがばれ、15日に警察署に捜索願を提出した際、被害者の左胸上に手術痕があるなどと嘘をついた」

検察側はさらに、被害者が生きているように偽装するため、被害者の携帯電話からメールを送ったことなどを明らかにしていく。歌織被告は動揺した様子はみせず、正面にあるスクリーンを見つめる。

検察官「弁護人は『被害者の被告人への一方的、継続的な暴力や監視、束縛によって、PTSDになり、被告人は心神喪失か心神耗弱の状態にあった』と主張しているため、被告人の責任能力が争点になる。しかし、検察官は、これまで述べた事実と証拠により、弁護人の主張するようなDVはなく、犯行当時もPTSDになっておらず、完全責任能力があったことを明らかにします」

続いて、弁護側の冒頭陳述が始まった。歌織被告の後ろで、座っていた弁護人が立ち上がる。

弁護人「歌織さんと祐輔さんは夫婦であり、妻が夫を殺害するという痛ましい事件。2人の間に何があったのか。結論から言えば、結婚から暴力があった。肉体的暴力、束縛、監視というDVがあった。歌織さんは暴力から逃れたい一心で、事件を起こした。2人には事件に至るまでの歴史があった」

DVはなかったという検察側と、真っ向から対立する主張で始まった冒頭陳述。弁護側はDVの詳しい内容について語り続ける。

弁護人「2人は15年3月に結婚した。歌織さんへのDVは結婚前からあり、結婚してからエスカレートした。たとえば、結婚当初、歌織さんが知人で電話していたとき、電話をとりあげられ、平手で顔をぶたれたことがあった」

それまで正面を見据えていた歌織被告はやや顔を伏せ、弁護側の冒頭陳述を聞き続ける。

弁護人「品川区のマンションに引っ越したときには、2日で水道が開設できていないことを理由に殴られ、倒され、首を絞められ、引きずられた。15年10月ごろから日常的に暴行を受けるようになり、歌織さんは逃げたいと思うようになった。祐輔さんはベルトやガムテープで手首を縛ったり、口をふさいだりした」

祐輔さんが行ったという肉体的暴力について詳しく述べた弁護側は、精神的暴力についても言及していく。

弁護人「祐輔さんは歌織さんのキャッシュカードを折り、ライターで溶かした。服を切り裂くこともあった。外出先から歌織さんにメールや電話で『何をしているのか』を執拗に追及した。買い物をしていると言っても信じようとせず、周囲を写真撮影させ、メールに添付させることもあった。帰宅した歌織さんの体のにおいを確認することもあった」

⇒(4)「暴行と謝罪で逃げられず」食い違う弁護側冒陳