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(1)震えも止まり、あらためて過去語る

秋田県藤里町の連続児童殺害事件で殺人と死体遺棄の罪に問われ、1審で無期懲役の判決を受けた無職、畠山鈴香被告(35)の第1回控訴審が25日、仙台高裁秋田支部(竹花俊徳裁判長)で開かれた。検察側、弁護側双方の控訴趣意書、答弁書の読み上げなどが行われた後、午後4時から、鈴香被告に対する被告人質問が行われた。

この日の鈴香被告は、ベージュのブラウス、黒のズボン、ピンクのサンダルと、1審でも見た服装。髪の毛はすっかり黒くなり、胸の下まで伸びた髪の毛は、三つ編みになっている。

控訴趣意書の読み上げでは、膝や肩を震わせるなど異様な姿が目立ったが、被告人質問が始まるころには、震えも収まった。竹花裁判長に促され、証言台前のいすに座った。

裁判長から黙秘権についての説明が行われた後、まず、弁護側から質問が投げかけられた。

弁護人「大きな声で答えてほしい。小さかったころについて聞きます。あなたが学校にあがる前のお父さんのイメージは?」

鈴香被告「家にいない、仕事仲間に囲まれて、そのまま飲みに出て行く。そんなイメージでした」

弁護人「お父さんに甘えようとしたことが記憶としてありますか?」

鈴香被告「はい」

弁護人「どんなふうに?」

鈴香被告「確か、『お父さん』と言いながら、膝の上にのぼっていって、顔を軽く触るようなことをしたら『親に向かって何をする』と平手で叩かれました」

弁護人「そんなことが何度か?」

鈴香被告「はい」

弁護人「そのほか、暴力を受けた記憶は?」

鈴香被告「よく覚えていません」

弁護人「どういうときに暴力を振るわれたの?」

鈴香被告「機嫌が悪いときや片づけをうまくできなかったとき。あと、父の友だちが来たとき、口のきき方が悪いということで叩かれました」

父の友人の前でも殴られたという鈴香被告。弁護側は、その点について詳しく聞いていく。虐待を受けていたことを強く印象付けたいようだ。

弁護人「それはいつごろですか?」

鈴香被告「小学校の低学年だったと思います」

弁護人「お父さんの友だちが来たとき、口のきき方が悪くて殴られたというが、具体的にはどのようなことを言ったのですか?」

鈴香被告「タバコを頼まれて買いにいき、おつりをお客さんに返して『いいよ、とっときな』と言われたとき、『ありがとう』と言ったつもりなのに、『どうも』しか言っていないといった感じで。友達感覚でものを言ったと怒られました」

弁護人「どういう風に殴られたのですか?」

鈴香被告「低学年のときは平手でビンタ」

弁護人「その後変わるのですか?」

鈴香被告「高学年になってからひどくなりました」

弁護人「どんなふうに?」

鈴香被告「食事抜きにされたり、外に出されたり、平手だったのがグーで顔を殴られました。そんなふうに変わっていきました」

弁護人「それは高学年のころからですか?」

鈴香被告「3、4年のころからだったと思います」

1審同様、頻繁に父親から暴力を振るわれていたと主張する鈴香被告。淡々とした口調も、1審の被告人質問と同様だ。弁護側は、その暴力の理由について質問を続ける。

弁護人「お父さんが手をあげるとき、あなたは自分が悪いことをしたと思っていましたか?」

鈴香被告「なんで殴られるんだろうと思っていました」

弁護人「なんで殴るのか、言われたことがありますか?」

鈴香被告「『言いたいことがあるなら言え』と言われたが、怖くて何もいうことができませんでした」

弁護人「殴る前に注意されたことは?」

鈴香被告「先に言われることはほとんどなかったです」

弁護人「機嫌が悪いとき殴られるといいますが、それはどういうときですか?」

鈴香被告「やはり、口のきき方がなっていないとか、態度が悪いとか、そういう風に言われて殴られました」

弁護人「さっき、お父さんの友だちから、おつりのお金をもらうとき、感謝の気持ちがないから殴られたと。そのときお父さんの友だちはどうしていたのですか?」

鈴香被告「笑いながら止めに入ったけど、(父は)『うちのしつけの問題』と言って。そのまま父の友だちも口を出せないようになった」

⇒(2)「殴られない方法…考えても分からなかった」