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第9回公判(2012.1.24)

 

(2)ホテルで夢語り合い、学費出資の約束もらう

木嶋被告

 首都圏の連続殺人事件で練炭自殺に見せかけ男性3人を殺害したとして、殺人などの罪に問われた木嶋佳苗被告(37)に対する裁判員裁判の第9回公判(大熊一之裁判長)は、東京都青梅市の会社員、寺田隆夫さん=当時(53)=の殺害事件についての審理が続けれている。

 起訴状によると、木嶋被告は21年1月、東京都青梅市のマンション室内で、こんろ6つに入れた練炭を燃やし、交際相手の寺田さんを殺害したとされる。

 木嶋被告は婚活サイトを利用し、男性らと出会っていた。この点は、検察側と弁護側に争いはない。

 弁護側の冒頭陳述によると、木嶋被告は高校卒業と同時に上京し、さまざまな職についた後、平成14年に千葉のリサイクル会社に就職した。

 そこで、掃除や買い物などもこなすうちに経営者に気に入られ、生活費の面倒もみてもらうようになったという。

 カードでの買い物やエステ通い、タクシーを使うなど生活が派手になったとする。ただ、19年に経営者が死亡。支援者を失ったことで、「結婚相手を見つけよう」と婚活サイトを利用したとする。

 弁護側の寺田さん事件に関する公判での立証趣旨説明が始まった。

弁護人「木嶋さんは寺田さんを殺害していません。木嶋さんは無罪です」

 こう宣言し、弁護側は詳細の説明に入った。

弁護人「木嶋さんは平成20年5月、結婚相手を探すために(婚活サイトに)登録しました。安定した生活をしようと考えたからでした。男性に求めたのは経済的に助けてくれることでした」

 木嶋被告は学費などと称し、サイトで知り合った男性らから次々に現金をだまし取っていた。

弁護人「(経済的な)援助を受けやすいために、大学院生と(サイトの)プロフィルに記してしまいました」

 そして、知り合ったのが寺田さんで、弁護側によると、平成20年6月に交際を始めたという。

弁護人「美術館巡りなどの趣味が共通していたことや50歳を超え落ち着いていて包容力があると(寺田さんの印象を)感じました」

「交際当初から自動車教習所の費用や家賃の援助もしてくれました」

「デートを重ね、旅行にも行き、関係を深めていきました」

 一方で、自分から会いたいと言ってくれない、口数が少ないと物足りなさも感じていたと主張。ほかにサイトで男性を探し、○○さんや△△さん(法廷では実名)とも知り合ったという。

 木嶋被告は大学院生と嘘を言って続けていた交際について、寺田さんに本当のことを告白したとする。

弁護人「寺田さんは、それでもいい、これまで通りの付き合いをしよう、守ってあげたいと言ってくれました」

「2人の仲は結婚に向けて前進し、1月11日にはブレスレットをもらいホテルに泊まりました。将来のことを話し合い、小さな料理教室を開きたいとする夢も話ました。料理学校に通いたいとし、近いうちに(学費を)出してくれる約束もしました」

 一方で、○○さんや△△さんともホテルに2回ずつ泊まっていたが、1月10日以降は、交際を絶っていたと弁護側は主張。そして1月30日を迎える。

 木嶋被告は、練炭コンロを入れた宅配便を前日の29日に寺田さん宅に発送していた。

弁護人「寺田さんとの同居に向け、普段使っている調理器具を送った方がいいと考え、発送しました。寺田さんが帰宅するとした午後8時以降に到着するように送りました」

 そして、木嶋被告は1月30日当日、近くのビジネスホテルにチェックインして、寺田さんとの合流を待った。

弁護人「車で寺田さんのマンションに行ったが、駐車場がなく、近くの小さなビジネスホテルの駐車場をパーキング代わりに使うためにチェックインしました」

「徒歩でマンションに向かい、インターホンを鳴らしたが応答がない。すると30分遅れるとメールが届きました。仕方なく部屋の前にひとりでいるところに送った宅配便が届き、寺田さんの代わりにサインして受け取りました」

 夜の8時半近くになって寺田さんは帰宅したとする。

弁護人「遅れたことを謝ってくれず、仕事のせいかくたびれ、老け込んでいるようにみえた。別れ話になり、ショックを受けた寺田さんを残して部屋を出た」

 初公判では、性交渉がうまくいかず、年齢への不満もあったことなどが別れ話の原因だったと弁護側は主張した。

弁護人「(別れた際の)やりとりの詳細は、被告人質問の際に、自身(木嶋被告)の口から説明してもらいます」

 弁護側は、寺田さんが死亡したのは別れた後であり、木嶋被告は警察からの連絡で初めて死を知ったと主張するなどし、立証の説明を終えた。ここで大熊裁判長が10分間の休憩を宣言した。木嶋被告は表情を変えることはない。

⇒(3)木嶋被告と知り合った男性 ホテルで次々に意識喪失