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初公判(2010.9.3)

 

(7)全裸にバスタオルで口から泡…遺体写真は3枚 裁判員は目をそらさず

押尾被告

 保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元俳優、押尾学被告(32)の裁判員裁判初公判は、検察側の証拠調べが続く。検察官は法廷内の大型モニターに証拠の内容を映し出しながら、事件当日の経緯を説明していく。

検察官「次の証拠は被告の携帯電話の送受信トレイに残されていたメールです。8月2日午後2時14分に被告から(死亡した)田中香織さんに送信したものと、午後2時17分に田中さんから被告に送信されたものです」

 法廷のモニターに携帯電話の画面を撮影した画像と説明文が映し出される。押尾被告は田中さんに『来たらすぐいる?』とメールし、田中さんは『いるっ』と返信していた。

検察官「続く証拠は六本木ヒルズのマンションのエレベーターホールの防犯ビデオの映像です」

 モニターに防犯ビデオの映像が映し出される。

検察官「田中さんの母親はこの映像を見て『本人(田中さん)とよく似ている』と述べています」

「映像から、田中さんは2日午後2時34分に六本木ヒルズのマンションに到着しました。午後2時36分に(事件の現場となった)2307号室に入りました」

 右から3番目の女性裁判員はメモを取りながらモニターを見つめている。左端の女性裁判員はほおづえをつきながらモニターを見つめている。

検察官「続く証拠は、2307号室のブルーレイディスクプレーヤーの操作データをメーカーに依頼したものです」

「8月2日のプレーヤーの起動記録は、午後1時14分に電源がオンになり、午後3時56分に電源がオフになりました」

「続く証拠は2日午後5時10分に被告の妻から被告に送信されたメールと、その返信です」

 法廷のモニターにまた携帯電話の画面を撮影した画像が映し出される。妻からのメールは人物が写っている画像メールのようだが、人物部分は白く修正されている。

検察官「続く証拠は、2日午後6時32分から午後7時41分までの被告と関係者の通話記録です。28回の発着信があります。最も長い通話は午後6時47分からの6分16秒です」

「次の証拠は関係者との通話やメール記録を時系列にまとめたものです。8ページあります。画面の文字は小さく読みにくいかもしれませんが、通話記録を示したものです」

 法廷のモニターに表が映し出される。文字が小さく読めないが、人物ごとに色分けされているようだ。右端の男性裁判員はうなずきながらモニターを見つめる。

 続けて、検察官は田中さんの司法解剖結果の説明を始めようとする。ここで山口裕之裁判長が『ちょっといいですか』と割って入った。遺体の写真の扱いについて検察官に質問したようだ。検察官は後で改めて説明すると応じた。

 法廷のモニターに、司法解剖結果の概要が文字で表示された。

検察官「田中さんの死因は急性MDMA中毒で、血中から高濃度のMDMAが検出され、急死の所見であること、臓器に病的な原因がないことが鑑定書に書かれています」

「このほか、重度の肺水腫の症状があること、心臓マッサージの結果、胸骨骨折したことが書かれています」

「また、解剖医の報告で胸骨骨折で出血があるが、軽微なもので、既に心臓が停止していたか、心臓が弱っていたことの証拠です」

 続けて、検察官は押尾被告と田中さんの薬物検査の結果を説明する。法廷のモニターでは、田中さんからは麻薬のTFMPPとコカインが検出されなかったこと、押尾被告の尿からMDMAが検出されたことが、文字が赤や黄色で色づけされ強調されていた。左から2番目の男性裁判員はペンを走らせメモを取った。

 続けて、検察官は事件があった現場の証拠説明に入る。

検察官「ご遺体の写真がありますのでモニターを消してください」

 法廷の大型モニターの映像が消された。裁判員の手元の小型モニターには映像が映っているようだ。右から3番目の女性裁判員はモニターを横目で見ている。

検察官「これが玄関の状況です。続けて玄関内の状況です。洗面所の状況です…」

 検察官は遺体の状況説明の前に、室内の状況説明を始めた。裁判員に配慮しているようだ。

検察官「このあと、ご遺体が表示されます。3枚あります」

 検察官は改めてそう断った上で、説明を始めた。6人の裁判員は緊張した面持ちでモニターを見つめている。

検察官「まず、居間の状況です。ご遺体は全裸にバスタオルで、口から泡を吹いた状態です。こちらは室内の全体像です」

 6人の裁判員はじっとモニターを見つめており、目をそらすものはいない。

 続けて、検察官は麻布消防署と赤坂消防署の出動状況を説明した。救命に時間がかかるとする弁護側の主張に反論するためのようだ。

 検察官は事件当日、いずれの消防署もすぐに出動可能だったとする結果を読み上げた。

検察官「続く証拠は119番通報から六本木ヒルズまで到着した時間の実績です。麻布消防署では平均で4分35秒。赤坂消防署は平均7分45秒で到着しています」

「次の証拠は救急にどれだけ時間がかかるかの検証結果です。検証は平成22年1月18日に実施しました。検証は2通り行いました」

「1つ目の検証は六本木ヒルズの(現場)マンションBC棟の車寄せに救急車が到着した場合です。機材の搬入から救出まで9分53秒かかりました…」

 裁判員は手元の資料をめくったり、モニターを見つめたりしながら検察官の説明に聞き入っている。

⇒(8)六本木に響くサイレン…遺棄致死罪立件へ本格シミュレーション