(3)「その命をもって罪を償うべきだ」と元夫
検察側は、証拠として提出していた、彩香ちゃんと米山豪憲君がシャボン玉で一緒に遊ぶ姿を撮影したDVD映像を証拠として上映。約3分間の映像だった。
この映像は、豪憲君の父親の勝弘さん(41)が、彩香ちゃんの死後に鈴香被告に渡したもので、平成16年3月29日、豪憲君の自宅の軒先で、彩香ちゃんと豪憲君らが仲良くシャボン玉を膨らませる様子が撮影されていた。
検察側は、鈴香被告への処罰感情が厳しいことを、関係者の供述を読み上げながら主張。
豪憲君の母親は「(豪憲君の遺体は)赤黒くなって首にひものような跡が見えた。まったく変わり果て・・・」。豪憲君の祖父母らは「このような人間を生かしておけない。何とか死刑にしてほしい」と訴えた。
鈴香被告は、離婚した元夫で彩香ちゃんの父親の供述調書が読み上げられると、身をよじるようにして落ち着かない仕草を見せた。
元夫は鈴香被告と離婚後、彩香ちゃんと面会しておらず、彩香ちゃんの死を伝えるニュースで、成長した彩香ちゃんの姿を知ったという。
「(遺体が発見された現場で)どうしてこんな冷たい場所で…。天国にいる彩香ちゃんと豪憲君のためにその命をもって罪を償うべきだ」と、妻だった鈴香被告の死刑を訴えた。