×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

Free Space

(2)姉と2人で恵方巻き「福が来るように」

星島貴徳被告に殺害され、遺体をバラバラにされた東城瑠理香さんの姉に対する証人尋問が続いている。すぐ近くに座っている星島被告は不自然なほどまでにまばたきもせず、じっと一点を見つめている。その目には何も映ってはいないかのようだ。

検察官は東城さんが姉とともに過ごした平穏な日々を浮かび上がらせるような質問を続ける。星島被告に殺されていなければ、幸せな生活が続いていたはずなのに…。姉の話を聞いているとこう思わずにはいられない。検察官は東城さんの両親の離婚後について質問した。

検察官「(長野県の)実家が人手に渡り、瑠理香さんのピアノも手放すことになりました。実家や大事なことを手放すことになったことについて、あなたはどう思いましたか」

証人「すごく悲しかったです…」

検察官「瑠理香さんはあなたに何か言ってくれましたか」

証人「『実家がなくなって悲しいでしょ。私がマンション買って、実家をつくってあげるよ』と…」

検察官「○○さん(瑠理香さんがアルバイトしていたアート系の会社の経営者)のところを辞めたあと、すぐに次の仕事をみつけることができましたか」

証人「見つけることができませんでした」

検察官「瑠理香さんはどのような関係の仕事に就きたいと思っていましたか」

証人「出版系、アート系かファッション系です」

検察官「瑠理香さんはどの分野の仕事が自分に合っているか分かっているようでしたか」

証人「分かっていませんでした」

検察官「どんな仕事が合っているか分かっているようでしたか」

証人「分かっていませんでした」

検察官「自分に合った仕事がまだ分かっていなかった瑠理香さんの状態はどのような状態だったと思いますか」

証人「旅の途中だったと思います」

検察官「瑠理香さんは正式な仕事を見つけましたか」

証人「はい。平成20年1月から○○(コンサートホールの案内業務など)で正式に働くことになりました」

法廷の両脇に設置された大型モニターには、東城さんと姉が仲良く並んだ写真がスライドショーのように次々と映し出される。東城さんが子犬と一緒に映っている写真が示された。

検察官「(20年)1月4日の写真ですね。瑠理香さんは何をしているところですか」

証人「犬のクロエと一緒に遊んでいるところです」

検察官「誰からもらったのですか」

証人「瑠理香が友達からもらったものです」

また、別の写真が示される。東城さんと姉が楽しそうな様子でカメラに向かっている。

検察官「20年2月3日の写真ですね。この日は何をしていたのですか」

証人「仕事の帰りにスーパーで恵方巻きを買って、福がくるように2人で食べました…」

検察官「この頃、引っ越しを考えていましたね」

証人「はい」

検察官「なぜですか」

証人「○○(一緒に住んでいた妹)が実家に帰ることになったからです」

検察官「妹さんが実家に帰ったのはいつごろのことですか」

証人「20年2月の終わりです」

検察官「なぜ妹さんが実家に帰ると引っ越さなければならなかったのですか」

証人「2人で18万円の家賃を払いきれないからです」

検察官「当時の収入は」

証人「私が16万で瑠理香が15万です」

この頃から、姉と東城さんは芝浦のマンションから引っ越すため、次のマンション探しを始める。

検察官「どんな条件で探していましたか」

証人「バス、トイレが別で、オートロックで上の階で、駅から近く安全なところです」

検察官「2月中の候補はどこでしたか」

証人「お台場のマンションとフィットエル潮見(瑠理香さんが殺害された自宅マンション)です」

この時、殺害現場となったフィットエル潮見とお台場のマンションの2つが候補に挙がったものの、お台場のマンションが都営住宅で条件が合わず、やむを得ずフィットエル潮見に決めたという。2人は安全面を考慮して最上階の9階に住むことにした。

検察官「お金がかかっても最上階なら安心だということで最上階に住んだのですね」

証人「はい」

検察官「犯罪によって命を落とす危険があると考えていましたか」

証人「ありません!」

2人はフィットエル潮見に引っ越したものの、思ったより部屋が狭かったことなどから、1年で引っ越すつもりだったという。

再び、大型モニターには姉と瑠理香さんの写真が。2人で仲良くベッドに寝そべっている。

検察官「これは何をしているところですか」

証人「瑠理香が私のもらったヘアバンドをしてふざけているところです」

今度は東城さんから姉に送られた携帯メールの画面が映し出された。

土曜日お花見行こうよ!。

検察官「この時、あなたは携帯電話で誰かに電話していますね」

証人「はい」

検察官「誰に電話しているのですか」

証人「じいちゃんです」

検察官「瑠理香さんはどのような話をしていましたか」

証人「『東京では、もう花が咲いているよ…』とか」

検察官「その後はどうしましたか」

証人「豊洲のららぽーと(ショッピングセンター)に行ってビスチェ(肩ひものない洋服)を買いました」

検察官「あなたはその服をどうしましたか」

証人「トイレに忘れてきてしまいました」

検察官「いつ気付きましたか」

証人「家に帰ってからです」

検察官「瑠理香さんは何といいましたか」

証人「『電話すればきっとあるよ』といってくれました」

検察官「電話はかけましたか」

証人「次の日の朝かけました」

検察官「(ビスチェは)ありましたか」

証人「ありました」

検察官「瑠理香さんは何といいましたか」

証人「取りに行ってくれるといいました」

『おっつー、ビスチェゲット』という瑠理香さんから姉に送られた携帯電話のメールの画面が大型モニターに映し出された。姉はこう送り返した『まじサンクス』。

⇒(3)家出疑った警察官 「血が付いて、靴もあるのに…何言っているの!」