畠山鈴香被告の連続児童殺害 検察側、上告断念へ
秋田県藤里町の連続児童殺害事件で殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、畠山鈴香被告(36)を1審に続いて無期懲役(求刑死刑)とした仙台高裁秋田支部判決について、仙台高検は7日までに、上告断念の方針を固めた。
検察側は1、2審を通じて死刑を求刑したが、先月25日の控訴審判決では、鈴香被告が長女、彩香ちゃん=当時(9)=への殺意を認め、2軒隣に住む米山豪憲君=当時(7)=を殺害した動機について「彩香ちゃん殺害の嫌疑をそらすため」と認定した一方、計画性が認められず、利欲目的でもないなどの理由で死刑を回避した。
一方、弁護側は公判で有期懲役刑を求めたが、上告への態度を明らかにしていない。上告期限は8日。
高裁判決によると、鈴香被告は平成18年4月9日、彩香ちゃんを藤里町の藤琴(ふじこと)川の橋の欄干から突き落として殺害。同年5月17日、同町の自宅で、豪憲君の首を腰ひもで絞めて殺害、遺体を能代市の市道脇に遺棄したとされる。