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畠山鈴香被告が上告 秋田連続児童殺害事件

 2006年に起こった秋田県藤里町連続児童殺害事件で、殺人罪などに問われた無職畠山鈴香被告(36)は一審に続き無期懲役とした仙台高等裁判所秋田支部判決を不服として、弁護士を通じて上告した。

 一方、上告期限の8日、死刑を求めていた仙台高等検察庁は「上告が認められる判例違反などは見いだせなかった。量刑が不当で、最高裁が破棄しなければ著しく正義に反するとまでは言えない」と発表し、上告を断念する形となった。

 秋田市の拘置先で畠山被告と接見した弁護人は「本人の意思を確認して上告する」とだけ説明し、畠山被告が上告を求めた理由などは明らかにしなかった。控訴審で弁護側は、有期懲役刑への減刑を求めていた。

 高検は3月25日の高裁支部判決について、死刑適用基準(永山基準)を示した1983年の最高裁判決や、死刑回避を限定的に解釈した山口県光市母子殺害事件の最高裁判決などに照らして検討。

 しかし、高検の高畠久尚刑事部長は今回の事件に関しては上告が認められないだろうとして断念する形となった。死刑適用を訴えていた米山豪憲君の遺族には7日に伝えたという。

⇒遺族がコメント発表