第3回公判(2012.1.13)
事件前後の経済状況説明 連続不審死で検察側
首都圏の連続不審死事件で殺人罪などに問われた無職木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判第3回公判がさいたま地裁(大熊一之裁判長)であり、検察側は大出嘉之さん=当時(41)=死亡前後の被告の経済状況を詳しく説明した。
木嶋被告の銀行口座などを分析した検察官が証人で出廷。大出さんと知り合う直前の平成21年6月当時、木嶋被告の預貯金は約50万円あったが、クレジットカードの支払いなどで100万円の借金があった。
一方、大出さんから470万円を渡されたとする翌日の同7月25日、木嶋被告が管理する6口座に計約390万円の入金記録があった。大出さん死亡後の同8月中旬には家具の購入代金などに充てられ「ほぼ底をついた状態になった」という。
証人尋問で、大出さんの兄が「弟は前向きな性格で、自殺とは全く結び付かない。ふびんでならない」と語った。