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(2)仕事転々の果て…探偵も目指した?

歌織被告の中絶や男性関係など、鑑定内容とは関係の薄い事柄について執拗に質問し、河本雅也裁判長から注意を受けた女性検察官。数秒間押し黙ったものの、『では、質問を変えます』と再び切り出した。

検察官「あなたは、(平成17年6月に)シェルターに入ったことがあると思うが、シェルターを出た後、仕事をしていたことはあるか」

歌織被告「あった」

検察官「いつごろ、どのような仕事をしていたか」

歌織被告「…全部、あげるんですか?」

先ほどの質問が気に障ったのか、歌織被告の語尾がやや険を含む。

検察官「だいたいでいいので」

歌織被告「シェルターを出た年(17年)の暮れ。11月か12月ぐらいに働いていたことがある、平成18年3月とかも働いていたし、事件直前の(18年)11月にも働いていた」

質問の後半部分はほぼ無視し、時期しか答えないため、検察官は再度、仕事内容を尋ねた。

検察官「事件直前は、カフェでのアルバイト?」

歌織被告「はい」

検察官「具体的にはどういう仕事?」

歌織被告「接客」

検察官「勤務時間は1日どのくらい?」

歌織被告「だいたい、4時間か5時間くらい」

検察官「スポーツクラブに通っていたのは、いつごろからか」

歌織被告「事件直前のひと月くらい」

検察官「それより前、他の場所に通っていたことは?」

歌織被告「はい。結婚する前も、スポーツクラブに行っていた」

検察官「それはだいたい、週にどのくらい?」

歌織被告「とにか家にいるのが嫌で…。怖くてトイレに行くのも嫌だった。だからできるだけ(スポーツクラブに)行くようにしていた」

当時の心境を思い出したのか、歌織被告が小さな声で答えた。

検察官「あなたの手帳に、『ベーシック』とか書いてあるのは、スポーツクラブのプログラムの名前?」

歌織被告「それもあるし、スポーツクラブに行かない日も、彼へのアリバイのように書いていたこともある。(手帳に書き込みがある)全ての日に、行っていたわけではない」

祐輔さんは歌織被告が外出することを極端に嫌ったといい、厳しい監視下にあったことを訴えたいようだ。続く質問は、祐輔さんの暴力について。先ほど裁判長に注意されたばかりだが、検察官は念を押すように尋ねた。

検察官「あなた自身が祐輔さんの暴力の原因を作った。そういうことはないのか?」

歌織被告「…」

検察官「たとえば、あなたの浮気を祐輔さんが疑ったりとか、子供(の中絶)のこととか…」

歌織被告「私が働きだした先で浮気をしていたとか、スポーツクラブのインストラクター(との関係について)とか、事実でないことでけんかになったことはある」

検察官「あなたの言ったこと(が原因)で、祐輔さんが暴力をふるったことは?」

歌織被告「事実でないことを事実でない、と伝えて、結果的に暴力をふるわれたことはあった」

『では…』と、次の質問をしようとする検察官の言葉をさえぎり、歌織被告が早口で続けた。

歌織被告「でも、私が一方的に怒って、けんかになったことはない」

ここで、男性検察官が代わって質問に立った。

検察官「離婚カウンセラーと、探偵学校に通っていたようだが、これはなぜ?」

歌織被告「彼と離婚した後のことを考えていたのと、離婚カウンセラーに通う中で、カウンセラーと探偵のような仕事を合わせてやる機会も少なくないと聞いて。離婚カウンセラーと同じ会社の中に、探偵を扱う事務所があったこともあり、(2つの職種の)関係が深いのかなと思った。それで合わせて通うことにした」

検察官「シェルターを出た後も4つぐらい仕事をしている。仕事を変えた理由は?」

歌織被告「…彼に見つかったから」

検察官「あなたとしては仕事を続けたかった?」

歌織被告「もちろん。だからこそ、見つかっても彼には内緒で(仕事を)探していた」

続いて、検察官は『写真についていくつか質問したい』と言うと、分厚い証拠の束を取り出し、歌織被告の前に置いた。

検察官「まず、犬が写っているこの写真。これはどこで撮ったもの?」

歌織被告「おそらく武蔵小山」

検察官「こっちの写真は、先ほどのカメラと同じカメラで撮影されたもの。ここには、半袖の祐輔さんが犬と川辺にいる姿が写っている。これまでの被告人質問であなたは、平成18年夏ごろに高尾山にドライブに行った写真と言っていたが、同じカメラということは、(歌織被告が武蔵小山に住んでいた)平成17年夏ごろでは?」

歌織被告「私の記憶では、平成17年夏ごろに、彼とこのような場所にドライブに行った記憶はないから、最初に答えた通り、平成18年だと思うが…」

検察官「では、こちらの5枚の写真も同じカメラで撮られたもの。この写真では、あなたの腕についているあざが写っているね?」

歌織被告「はい」

検察官「これも平成17年の写真ということはないか?」

歌織被告は上半身をやや前に出し、写真をのぞき込むが、首をかしげた。

歌織被告「この写真だけ見ても分からない」

検察官「さきほど、武蔵小山で撮った写真と同じカメラだが?」

歌織被告「可能性はあるかもしれないが…」

これまでの歌織被告の供述があいまいであることを指摘したいのだろうか。鑑定結果とどのように関係するのか、傍聴席の報道陣も質問の意図を図りかねたまま、メモをとり続けている。

⇒(3)衝撃写真が存在「祐輔さんの腕にあざ」 事件直前に大げんか?