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(2)元カレ「彩香いても声大きく」

畠山鈴香被告の金銭面のだらしなさについて証言台で言及した交際相手の男性。

なぜ被害届を出さなかったのかという検察側の質問に、「付き合っていたからそこまでは…」と返答した。

さらに長女、彩香ちゃんを殺害したとされる4月9日当日、鈴香被告が男性を食事に誘っていたことも明らかになった。

検察官「4月9日、食事に誘う電話があったのか?」

証人「仕事の後、『食事に行こう』と言われたが、疲れていたので行かないと答えた。鈴香は『金を出す』と言ったが断った」

証人は、事件発生当初に検察側の調べに応じたときとは違い、「本当のことを話したい」と発言した。

証人「当初は鈴香をかばう意味で良いことばかり言った。でもそれではいけない。彩香ちゃんや豪憲君の家族に申し訳ないと思い。本当のことを話すことにした」

検察官「例えば?」

証人「鈴香は『彩香がいなければ就職できた』とか、『無理して引き取らなければよかった』とか言っていた」

検察官「彩香がいなければいいと言ったのは何回くらい?」

証人「何回もです」

その後、尋問は2人の性交渉の様子についても及んだ。

検察官「最後に被告と性交渉したのはいつ?」

証人「(平成18年の)3月末です」

検察官「16年ごろから別れようとしていたはずなのに、なぜ?」

証人「若かったので、体の面でずるずると…」

検察官「性交渉の時の被告の声の大きさは?」

証人「大きかった」

検察官「彩香ちゃんが気にならなかったか?」

証人「もう少し声を小さくと言ったが、鈴香は『寝ているから大丈夫』と…」

性交時の様子まで突っ込む検察官。狙いは、子供がいるところでも、かまわずに大きな声を出して性行為をしていたという被告の“だらしなさ”を法廷に印象付けようとしたものとみられる。

さらに検察側は、鈴香被告が彩香ちゃんのために仕立て直したチャイナドレスについて話を向けた。

検察官「被告のチャイナドレスを見たことがありますか?」

証人「性交渉の時に見ています」

検察官「あなた方はコスプレをよくしていましたね?」

証人「はい」

検察官「そのチャイナドレスを、彩香ちゃんのために仕立て直したということか?」

証人「(鈴香被告が着ているのを彩香ちゃんに見られたとき)かっこいいとかかわいいとか言われた、と言っていた」

鈴香被告は、ただ目をつぶってやり取りを聞いていた。

⇒(3)「機嫌悪くなるスイッチ、突然に」と元カレ述懐