第31回公判(2012.3.2) 【被告人質問】
安藤さん事件 練炭やコンロ持ち込み、被告が改めて否定
男性3人への殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の第31回公判が2日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)であり、09年5月に死亡した千葉県野田市の安藤建三さん(当時80歳)の事件についての被告人質問が行われた。検察側は、木嶋被告が安藤さんの自宅に練炭やコンロを持ち込んだ可能性を追及。被告は改めて否定した。
安藤さんは全焼した自宅から遺体で見つかった。死因は一酸化炭素中毒とやけどとされ、遺体から睡眠薬の成分が検出されたほか、焼け跡から練炭とコンロが見つかった。
検察側は、火災発生当日、木嶋被告が車で安藤さん方を訪れ、練炭とコンロを持ち込んだのではないかと指摘。安藤さん方の近くのスーパー駐車場に止めた車から木嶋被告が荷物を持ち出す防犯カメラ画像を示し、「この袋にコンロを入れていたのでは」と追及した。被告は「全くありません」と否定した。
また検察側は、木嶋被告が安藤さん方をいったん退去し、スーパーの店内に入った理由を「マッチを探していたのではないか」と質問した。被告は「安藤さんから頼まれたものを探したが無かった。(何を頼まれたか)覚えていない」と答えた。