第26回公判(2012.2.22) 【被告人質問】

 

木嶋被告、練炭持参を否定 「お総菜入りの保冷バッグ持ち込んだ」

木嶋被告

 首都圏で起きた男性の連続不審死事件で、殺人などの罪に問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の第26回公判が22日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)で開かれ、引き続き木嶋被告への被告人質問が行われた。千葉県野田市の無職、安藤建三さん=当時(80)=殺害事件で、検察側が防犯カメラの映像などから「安藤さん宅に木嶋被告が練炭を持ち込んだ」と主張している点について、木嶋被告は「持って行ったのはお総菜が入った保冷バッグ」と否定した。

 平成21年5月15日の安藤さん宅の火災について、検察側は「練炭自殺に見せかけて殺害しようとして出火した」と主張。一方、弁護側は「たばこの不始末による失火」としている。

 木嶋被告は火災当日について「安藤さんが疲れていたので、四畳半のベッドに連れて行った」と供述。その際、「(安藤さんが)四畳半に灰皿を持っていった」と失火の可能性を強調した。また、安藤さん宅に持ち込んだものは「安藤さんに食べてもらうお総菜が入った保冷バッグだった」と説明した。

 検察側は、安藤さんが20年10月から21年3月までに計4回、木嶋被告とのデート中に意識喪失に陥り、木嶋被告に睡眠薬を飲まされたと指摘している。この点について木嶋被告は、睡眠薬の投与を否定した上で、「会ったときから体調が悪そうだった」「処方薬と栄養ドリンクの飲み合わせがよくなかったのかもしれない」と述べた。

⇒第27回公判