事件前に「やってらんない」と職場早退
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で殺人罪などに問われた元派遣社員、加藤智大(ともひろ)被告(27)の第15回公判が2日、東京地裁(村山浩昭裁判長)で開かれた。
加藤被告の元同僚の男性が証人として出廷し、「良き友人だった。事件になる前にもっと話を聞いておくべきだった」と話した。27日の次回公判から、被告人質問が行われる。
男性によると、加藤被告は事件の3日前、「やってらんない」と吐き捨てるように言い残して職場を早退。その際、上司から加藤被告が「つなぎ(作業着)がないと騒いでいた」と聞いたという。男性は「当時、職場で派遣切りの話が出ており、被告も不安に思っていたようだ」とも証言した。
また、加藤被告が利用していた携帯電話の掲示板サイトを運営していた男性も出廷。「いつも自虐ネタや社会風刺のきいた書き込みをしていたが、こういう事件を起こすとは思わなかった」と驚きを語った。