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第5回公判(2008.9.8)

 

(1)「悪魔の所業」知人男性、興奮気味にまくし立て…

羽賀被告

 未公開株を取得額の3倍で知人男性に売り、3億7000万円をだまし取ったなどとして、詐欺と恐喝未遂の罪に問われたタレントの羽賀研二被告(47)=本名・當真(とうま)美喜男=と、恐喝未遂罪に問われたプロボクシング元世界王者、渡辺二郎被告(53)の公判が8日、大阪地裁(中川博之裁判長)で開かれた。事件の被害者とされる知人男性の再尋問と羽賀被告の被告人質問が行われた。

 前回の公判(先月28日)では、弁護側が新たに申請した羽賀被告の知人の男性歯科医が証言。1株40万円で医療関連会社の未公開株を入手したという羽賀被告から、「何十倍にも値上がりするから」と、被害者の知人男性とともに1株120万円で購入を持ちかけられていたことを明らかにした。羽賀被告が1株40万円で入手していたことを隠し、知人男性に売却した−とする検察側が描く詐欺の構図を否定したもので、知人男性の尋問はこの「新証言」を受けて行われる。

 午後1時20分。703号法廷に羽賀被告と渡辺被告が入廷した。羽賀被告は黒色のジャケットにブルージーンズ姿。この日はいつも持っている白いハンカチはない。

 裁判長が開廷を告げ、知人男性が入廷した。羽賀被告と目を合わせることなく証言台の前に立った。質問は検察側から始まった。

検察官「羽賀被告から、医療関連会社の未公開株をめぐって金銭をだまし取られたとして被害届を出したのですね」

証人「はい」

検察官「この前、歯科医の男性が証人に出たことは知ってますね」

証人「はい」

検察官「(歯科医のことで)覚えていることは」

証人「そういう個人名は知りません」

検察官「平成13年ごろに銀座で歯医者をしていたということですが」

証人「まったく心当たりがありません」

 知人男性と面識がないと強調する知人男性。検察官は、歯科医が羽賀被告と知人男性を合わせた3人でいるときに、東京都内のカフェで未公開株の話をした−と証言したことについての質問を始めた。

検察官「カフェで羽賀被告と歯科医の3人で株の話が出たということですが」

証人「羽賀被告以外の人から株の話を聞いた事実はありません」

検察官「あなたがカフェに行ったことは」

証人「はい」

検察官「あなたが今回の事件のあった平成13年ごろに店に行ったことは」

証人「あります」

検察官「当時何回ぐらい」

証人「一度のみです」

検察官「その前後は」

証人「平成6年に羽賀被告と出会ったころにも」

検察官「その時はどんな用件でしたか」

証人「羽賀被告への融資の依頼でした。その時のことは雑誌に載っています」

検察官「写真が雑誌に」

証人「はい」

 羽賀被告は知人男性を見ず、横を向いたまま尋問を聞いている。

検察官「事件のころに店に行った時ですが、時期は」

証人「(羽賀被告から未公開株の)3回目の購入を勧められた時で、それまでに購入した株の支払いについて…」

検察官「時期について聞いているのです」

証人「7月末以降だと思います」

検察官「羽賀被告とだけですか」

証人「2人だけです」

検察官「時間帯は」

証人「夜、遅めの午後9時過ぎ」

検察官「羽賀被告が店に来て、だれかが同席したのか」

 検察官は、羽賀被告と知人男性との計3人で未公開株の話をした−と歯科医が証言したことについて、再度確認する。

証人「いいえ。羽賀被告は別のテーブルにいる方にあいさつはしていましたけど」

検察官「だれかと一緒にテーブルに着くことはあったのか」

証人「一切ありません」

検察官「羽賀被告とだけ話をしたのですね」

証人「はい」

検察官「どんな話を」

証人「株代の支払い時期なんかについて」

検察官「それ以外は」

証人「羽賀被告に株代は売る側の言い値だと言われていたけど、(1株120万円は)高すぎると思った。カフェのオーナーも同じ未公開株を買っていると聞いていたので、もっと安く買えるのではないかと…」

検察官「どういう会話があったかと聞いています」

証人「もっと安くならないかという話を…」

検察官「そこに第三者がいたかどうかが重要なんですが」

証人「だれもいません。高すぎると思っていて、羽賀被告は何度も自宅にまで何度も電話かけてきて、(株を)買え買えと言われて。3回目の購入の時は1億8000万円作らないといけないし、その値段は不服でしたので」

 知人男性は、歯科医の証言を真っ向から否定していく。さらに、羽賀被告の“悪行”を訴えるためか興奮気味にまくし立てる。

検察官「その未公開株は他の人も買っていると思っていましたか」

証人「はい。買った人にいくらで買ったのか聞きたかった」

検察官「だれかに聞けましたか」

証人「聞けなかった」

検察官「もし聞いていたなら覚えていますよね」

証人「忘れるわけないです」

検察官「もし1株40万円と聞いていたらどう反応した」

証人「ふざけんじゃないってもめて、返せってことになります」

 検察官は資料を知人男性に提示。平成13年7月ごろに50株を6000万円、100株を1億2000万円などと記載されている契約書を基に質問を続けた。

検察官「1株120万円で買ったことを示しているけど、納得いかなかったのか」

証人「手数料とかなら普通10%でしょ。羽賀被告は代金はすべて買った人に渡すから、さらに手数料くださいと」

検察官「とにかく1株40万円とは知らなかったと」

証人「はい」

検察官「知っていればこんな契約書にはなりませんね」

証人「3倍で買うバカはいませんよ」

検察官「最後に言いたいことは」

証人「3倍と知ったのは警察に聞いてからです。あなた知らなかったのかと。平成13年当時はそれまで7年間、羽賀被告を経済的に支援してきたのに」

 知人男性の証言が不満なのか、羽賀被告は横を向いたまま眉間にしわを寄せている。

検察官「それをどう思うか」

証人「まさか40万円を120万円で売るなんて。普通世話になっている人になら10%ぐらい(の手数料を取る)なら分かるけど」

検察官「言い残したことは」

証人「悪魔の所業です。これが詐欺でなければ何が詐欺になるんですか」

 知人男性はまた興奮気味に声を荒げた。

検察官「終わります」

⇒(2)「本当のことです」 涙声で懇願状態の羽賀被告