初公判(2008.1.31)

 

頬やせこけ羽賀研二ら初公判で起訴事実を否認

羽賀被告

 未公開株を取得額の3倍で知人男性に売り約3億7000万円をだまし取ったなどとして、詐欺と恐喝未遂の罪に問われたタレントの羽賀研二(46)=本名・當真(とうま)美喜男=と、恐喝未遂罪に問われたプロボクシング元世界王者、渡辺二郎(52)の両被告の初公判が31日、大阪地裁(中川博之裁判長)で開かれた。羽賀被告は「あくまでも売買代金で、金品をだまし取った事実はない」、渡辺被告も「全然違う」などと起訴事実を否認した。

 羽賀被告はこの日、黒色のシャツと革ジャケット姿、渡辺被告はベージュの革ジャケット姿で入廷した。2人は昨年6月末の逮捕以降、約7カ月間拘置生活が続いており、特に羽賀被告は髪が伸びきり、頬がこけるなどやつれた様子だった。

 同事件では、両被告の共犯として山口組系暴力団関係者の男ら2人が恐喝未遂罪で起訴され、すでに有罪判決が確定している。両被告は捜査段階から否認しており、争点を絞り込む公判前整理手続きが適用されていた。

 起訴状によると、羽賀被告ら4人は共謀し、知人の不動産賃貸業の男性に返済を迫られていた羽賀被告の債務約4億円を、1000万円を支払うことで免れようと計画。平成18年6月7日、大阪市内のホテルで暴力団関係者の男らに男性を脅迫させ、債権を放棄する確認書に署名させた。

 また、羽賀被告は13年6〜10月、この男性に医療関連会社の未公開株計300株を取得額の約3倍で売りつけ、代金や手数料として計約3億7000万円を詐取した。

 羽賀被告は沖縄県出身で昭和56年に芸能界デビュー。フジテレビ系バラエティー番組「笑っていいとも!」の「いいとも青年隊」として人気を集める一方、女性タレントとの交際や借金騒動でワイドショーなどの話題を集めた。最近は主に宝石デザイナーとして活動していた。

 渡辺被告はプロボクシング引退後の平成12年、射殺事件に使われた短銃を譲り渡したとして銃刀法違反罪で実刑判決を受けるなど、トラブルが続いている。

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